カーメンテナンス/車の点検ポイント

減らないはずですが念のため パワステフルードの点検(2ページ目)

油圧タイプのパワーステアリングでは、専用のオイル(フルードと呼んでいます)を使用していますが、基本的な量のチェック方法をおさらいしておきたいと思います。

執筆者:高山 則政

レベルゲージにも裏表がある
 レベルゲージにも、適量の範囲を示す線が書いてありますが、こちらにもHOTとCOLDがあります。ゲージにもよりますが、表と裏で表示が違っていることがあるので読み間違えないように気を付けます。なぜ、このようにしてあるかというと、温度による体積変化でレベルがかなり違ってくるからです。これは、AT(オートマチックミッション)のレベルゲージも同じで、やはりHOT・COLDのレベルが付いています。


点検は暖まっている時に行うのが基本
 パワステフルードやATF(オートマチックミッション用フルード)の量点検は、走行後の暖まっている時に行うのが基本です。あくまでも、通常の動作時に適量になるように考えられているわけです。では、COLDは何のためにあるかというと、フルード交換や修理後に注入する時の目安として使うようにされています。走行できない場合は、ステアリングを左右いっぱいに数回切って温度を上げるようにします。
 もっとも、正常に機能していれば温度変化とレベルゲージ上の変化は一致するので、普通はあまり気にする必要はありません。もし、大きく変動するという場合は、空気が混入しているなどの不具合が発生している可能性があります。


減る場合は、異常と考える
 パワステフルードは、エンジンと違ってどこかで消えてなくなるものではありません。仮に点検の結果、補充する必要があると思われる場合は、漏れている可能性があります。クルマが古くなってくると、ゴムホースの接続部から少しずつ滲んでいることがあります。減りのペースが少しなら、継ぎ足しながら持たせるという方法もありますが、本来はホースを交換するなどの修理が必要になります。

パワステフルードの種類
 初期のパワステフルードは、ATFを使用できるものが多かったのですが、現在ではメーカー指定のフルードが設定されていることも多いものです。例えば、日産の場合はハイキャスの関係もあるのか、フルードが3種類ほど設定されていたように思います。緊急時ならともかく、適当なフルードにすると、ステアリングの重さにも影響してくるので、特に理由がない限りは指定品を使うのが無難かと思います。特に、継ぎ足し補充をする場合は注意したいものです。
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