配布されたプレス・リリースに踊っているコピーは「男ならではの時の解釈」。《カルティエ》はこの〈ロードスター〉を、男性たちに強くアピールする時計として位置づけています。サイズ展開は、メンズのみ。女性ファッション誌の撮影にはいっさい、このモデルを貸し出さないとの噂も聞こえてきました。昨今、女性がメンズの大ぶりな時計を着けるのがトレンドになっていますが、〈ロードスター〉はあくまで男性諸兄のためのモデル、若いご婦人の出る幕じゃないよ、ということ?
「男らしく…すべき」「女のくせに…してはいけない」といった行動の制限から解放され、もっと自由にのびのびと生きようとするジェンダー・フリー論が盛んになってきている今、まるであえて時代に逆行するかのような「男の時計」堂々登場。このジュエラーは〈ロードスター〉を「男の書斎」「男の隠れ家」にしておきたいのでしょうか。女が絶対に足を踏み入れない、男だけのサンクチュアリなんて、今や幻想に近いのに。
※写真をクリックすると、より大きな画像が見られます。
《カルティエ》〈W62001V3 ロードスター スティール〉
左:黒カーフ・ストラップを付けた状態
右:ステンレス・スティール・ブレスレットを付けた状態
ストラップの交換は実に簡単。
デイト表示のレンズと一体化したリュウズの形状は、
クラシック・カーのデザインを思わせます。
※写真をクリックすると、より大きな画像が見られます。
左:〈W62002V3 ロードスター スティール〉:
黒文字盤に赤と蛍光性グリーンのインデックス
右:〈W62000V3 ロードスター スティール〉:
ロジウム加工の文字盤にローマ数字のインデックス
スペック:ステンレス・スティール/自動巻
(カルティエ3110キャリバー、直径25.60mm 厚さ3.60mm)/
100m防水/黒カーフ・ストラップ/
ステンレス・スティール・ブレスレット
詳しくは公式サイトを参照。Photos: Copyright Cartier
とはいえ、《カルティエ》の考える「男っぽさ」が、この言葉から誰もが連想するようなマッチョなデザインではなく、意外にも、知性の香りがする優美なトーチュだったことは、やはりさすがと思わせました。《カルティエ》はストレートでなく、予想もしなかった変化球で、観客を沸かせてくれたのです。
夜が更けても終わることのなかった、この日のパーティ。〈ロードスター〉のスタイリッシュな姿は、まもなく男性誌を飾り始める予定です。
■お問い合わせは、
カルティエ 電話 03-5561-0625 へ。
(Page : 1 2)