ジャガイモの栽培方法・育て方
ジャガイモは、春・秋の2回植えつけができる野菜です。春植えの場合と秋植えの場合では、植えつけ方法が若干異なりますが、栽培の基本は同じです。どちらも、植えてから3カ月程度で収穫でき、手入れもそれほど必要ありません。また、プランターや袋などでも栽培できるので、ベランダや屋上でも栽培可能です。
最近は、シンシアなどのフランス産の品種や紫イモ、インカのめざめのような赤皮系の品種など、さまざまな品種が楽しめるようになりました。普通のスーパーなどでは手に入りにくい品種を育ててみるというのも、家庭菜園ならではの楽しみです。
ジャガイモの栽培スケジュール
秋植えの場合は、暑さがまだ残っている時期なので、種イモをカットしない方が無難です。
ジャガイモの植えつけ・準備するもの……肥料のやりすぎは注意
ジャガイモは、ナス・トマト・ピーマンなどと同じ、ナス科の植物。ナス科の植物は連作障害が出やすいため、これらの作物を同じところに連続して植えないようにします。また、湿度が高い場所では種イモが腐りやすいため、水はけのよい場所を選びましょう。植えつけ予定地に、堆肥と炭(もしくは「くん炭」)をすきこんでおきます。また、種イモは、植えつける2日前くらいにカットして、陰干しし、切り口を乾かしておきます。
畑に、幅60cm・高さ30cm程の畝をつくり、種イモを、切り口を下にして、30cmピッチで配置していきます。その種イモの間に、ボカシ肥などの肥料を一握りずつ置き、土を10cm程かぶせれば、植えつけは完了です。
プランターで育てる場合は、通常のものよりも深めの、深さ40cm以上のものを使用します。培養土を入れたら、深さ10cm程の溝を掘り、幅60cm程度のプランターであれば、種イモを2個、25cm以上の間隔をあけて並べます。間に肥料を一握り置き、土をかぶせます。
ジャガイモは、肥料をやりすぎると葉ばかりが大きく育ってしまい、肝心の根の部分が肥大しなくなってしまうので、肥料のやりすぎに注意します。
ジャガイモ植えつけ時の裏ワザ
切り分けた種イモは、通常、切り口の面積が広い部分を下にして植えますが、逆に、切り口を上にして植えたほうが丈夫に育つという説もあります。逆さまに植えたほうが、丈夫な茎だけが地上部に出てくるので、病害虫に対して、もともと抵抗力を持っているということなのです。ただし、芽の数が最初から少ないので、収量も減ってしまうというのとこと。しかし、春植えで、週1回くらいしか手入れのできない方というは、この方法を試してみる価値はありそうです。ジャガイモの手入れ方法・収穫時期
季節にもよりますが、植えつけてから2週間~1か月ほどで発芽します。芽が10cm以上になったら、「芽かき」をします。一つのイモからたくさんの芽が出ている場合は、元気そうな芽を2本残して、それ以外のものは、すべて摘み取ります。このとき、種イモを引き抜いてしまわないよう、片手で種イモのあるあたりを押さえながら、丁寧に行いましょう。ジャガイモの花
地上部が枯れてきたら収穫時期です。春植えの場合は、どんなに遅くても、7月中に掘り上げるようにします。あまり長い間土の中で育てっぱなしにしておくと、硬くなってしまいます。収穫日は、乾燥した曇りの日がベスト。収穫直後に直射日光に当たると、赤く変色して腐りやすくなってしまうので注意します。
また、保存する際は、すぐに箱や袋に入れてしまわずに、日の当らないところに広げて、2週間程度乾燥させます。広げておくスペースの無い場合は、通気性の良いコンテナなどに入れておき、2週間したら、一度、全部出して、状態をチェックします。このとき、傷んでいるものがあれば、取り除き、完全に乾かしておけば、2~3カ月間保存がききます。
袋でも育てられるジャガイモ
イギリスではポテト栽培用バッグという商品もあるほど、ポテトの袋栽培はポピュラーな方法
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