メキシコを楽しむための防犯対策
メキシコ生活を楽しむ現地の人たちから、危険の回避法を学びましょう
ガイドが10年以上暮らす首都メキシコシティはメキシコ国内のなかで最も治安が悪いとされています。しかし、だからといって危険に脅えながら毎日過ごしているわけではありません。買い物や食事、散歩にも出かけますし、バーやライブハウス、クラブで夜遊びもしてメキシコ生活を楽しんでいます。
ここでは旅行者がメキシコ滞在中、どんな点に注意すればいいのか、具体的なアドバイスをあげていきましょう。
その前に、被害状況や犯罪の発生しやすい時刻や時期を書いた、メキシコの治安や、メキシコの治安最新情報の記事もあわせて読んでみてください。
メキシコで防犯上いちばん大切なことは?
現地に住むメキシコ人たちに防犯で最も大事なことは何か?と訊ねると必ず「悪いバイブレーションを呼ばないこと」という答えが返ってきます。日本人からしたら観念的ですが、これが実に的を射ているのです。わかりやすく言えば、「犯罪者の関心をひくような行動をしなければ、危険は回避できる」ということ。
ガイドが初めてメキシコに来たときは、「メキシコは治安が悪い」という情報に翻弄され、かなり怖がっていましたが、それが一番良くないと言われました。恐怖でおどおどしている様子が、逆に犯罪者の関心をひくそう。「金を持っているから盗られるんじゃないかと思ってビビっている」という風に解釈されるのです。
もちろん、見るからにお金を持っていそうな人が狙われるのは間違いありません。ブランドもののバッグに、高価そうな服やアクセサリーを身につけ、カメラや携帯電話などを外に見えるように携行するのはもってのほか。いま日本人の多くがカメラやパソコン代わりになることから海外旅行でもi-Phoneを使っていますが、日本では当たり前でもメキシコでは超高級品! 気軽に見せびらかさないようにしましょう。
さらに大事なのは隙を見せないこと。イヤフォンで音楽を聞きながら歩いたり、ぼーっとしながら歩いていれば、犯罪者の格好の餌食。ツバやケチャップのような液体をかけて、気をそらせた隙に、犯罪を働くケースも増えています。不審者が話しかけてきたら無視しましょう。
そのほかには、大きな荷物を持って歩かない、バッグの口を開けっ放しにしない、大金の入った財布を買い物のときに使わない、荷物を置いたまま離れた場所に行かない、宿泊場所や電話番号、滞在期間、職業や、経済状況が推測できそうな細かい情報をみだりに喋らない……など。とにかくメキシコでは犯罪者の関心を引き寄せないように気をつけましょう。
もしも犯罪に遭ったら……
もし強盗に遭ったら、絶対に抵抗をしないこと。犯罪者の顔を決して見ないように、目を伏せましょう。大声をあげるのも危険です。ピストルやナイフで脅されても、現金やカメラ、携帯などの金目のものを渡せば、強盗はすぐにその場から去ります。ひったくりに遭った場合、犯人の後を追いかけて荷物を取り戻そうとするのは、逆に危険なのでやらないように。安心して旅行するためにも、旅行前に盗難もカバーしている海外旅行保険をかけておくのをおすすめします。犯罪に遭ったら、メキシコの警察に盗難届けを出して、認可されれば、盗難に遭った品物を保険でカバーできるので、被害が大きくなるのを防げます。