テレビのない静かな時間にビックリ!
「テレビを見るのを止めよう」と言うと、「それは現実的ではないでしょう」とか、「無理でしょう」という反応が返ってくるのが普通です。かく言う私自身もかつてはそうでした。昨年、私が編集統括をしている『AERA with Baby』という雑誌で「テレビに子守をさせていませんか?」という特集記事を書くために下取材していた時にも、最初は「でも、現実的にテレビをなくすわけにはいかないよね」という話をしていたほど。私が「メディア」で仕事をしていることもあり、テレビをつけない生活なんて、考えられませんでした。かつて家に「テレビがない」という知人もいましたが、「ちょっと変わり者? うちでは無理!」と思っていたくらい(ごめんなさいっ!)。
でも、記事を書くためには、本当のところはどうなのかを知る必要があります。自分で体験してみて、本当のところはどうなのかを知った上でないと、正しい記事は書けません。
そこで一度、実体験してみようと考え、1日テレビを付けない生活を送ってみたのです。すると……あれっ??? あんなに「ないと困る」と思っていたテレビでしたが、一度「今日は見ない!」と決めると、意外となくても大丈夫だということがわかりました。下の子どもたち(当時3歳)も、最初は「見たい!」と言っていましたが、「今日はテレビの調子が悪いんだよ。壊れちゃったみたい」と言うとあきらめ、1日後には、つけなくても全然平気な状態になっていました。
食事時はもちろん、一日中、家の中全体にしーんと静かな空気が流れています。静かですから、当然、家族の会話も弾みます。子どもたちも、私が言ったことがすぐに耳に届き、いろんな支度に時間がかからなくなりました。怒ることも少なくなるという、意外な副産物まで!
テレビがなくても問題なく暮らせる
メディアで働く者として、最新のニュースを知っていたい!という気持ちがありましたが、新聞やネットで読めば全く問題ありませんでした。常に一刻を争って最新のニュースを知っておく必要のある人など、ごくごくわずかなのかもしれません。基本的には、後から補えばどうにでもなるニュースばかりで、新聞とネットで、必要な時に観れば十分だとわかりました。また、子どもたちには決して見せたくないような、残忍な事件のニュースを見せなくて済むようになったのも良い副産物。テレビを見ない生活を1週間続けた後は、テレビがなくても全く問題なく暮せるとわかりました。最近、芸能人の薬物依存が問題になっていますが、それをテレビで見続けている私たちこそ、「テレビ依存症」なのかもしれませんよ!
夏休み、1日でいいのでテレビのない日にチャレンジしてみませんか?
(「夏休みだから「ノーメディア」に挑戦!2」に続く)