みんなで一緒にやるプロセスが大事!
上手にできることより、みんなで一緒にがんばるプロセスを重視して |
もちろん、なかなか上手にならないお子さんもいるでしょう。でも、「上手にできない」ことは、決して悪いことではありません。みんなでひとつのことを成功させようとがんばって練習する、そのプロセスが大事なんです。
最近では、成果主義が徹底していて、鼓笛隊も厳しくなるばかり、という話も聞きます。「○○ちゃんのせいで、演奏が台無し!」なんて陰口をたたかれるのはいや!と、先生も子どもも、親も必死で練習しますが、もしかすると、子どもたちにとっては負担になりすぎていることもあるかもしれません。子どもの様子や態度をよく見てあげて、何か負担になっていることがないか、気にかけてあげるべきでしょう。
子どもの心を傷つけないで
鼓笛隊のある園を選ぶかどうかは、親の趣味次第でしょう。親自身が幼稚園の時に鼓笛隊を経験していて、そのときの感動や興奮が忘れられないから、自分の子どもにも……と考える人もいるかもしれません。でも、ベテランの幼稚園の園長先生の中には「鼓笛は子どもの敵!」と言い切る先生もいらっしゃいます。自由に遊びたい年頃の園児たちを厳しく指導することは、決していいことではない、と言います。また、どうしても上手に演奏できない子がいて、「発表会の時に、太鼓に綿がつめられていた」とか「笛の孔に粘土をつめられていた」…なんていう笑えない話も耳にします。
一糸乱れぬ素晴らしい演奏をしたとしても、それが子どもの心を踏みにじったものの上に成り立っていたのだとしたら、意味がないと思いませんか?
演奏が上手にできるかどうかよりも、子どもたちの成長にとって、よりよいものになるかどうかを、親も冷静に考えてみるべきかもしれません。