「名門」公立幼稚園も

幼稚園児
古い歴史を誇る「名門」幼稚園もあります
公立幼稚園の中には、古い歴史を誇る「名門」幼稚園もあります。たとえば、大阪市立愛珠幼稚園は、1880(明治13)年に創設された幼稚園。まるでお寺のように大きな木造の園舎は当時のままで、日本で最も古い現存の木造園舎として、国の重要文化財にも指定されています。大阪・船場の商人たちが、子どもの教育の重要性を唱えてお金を出し合って建てたという素晴らしい建物と教育方針は、今に受け継がれています。

東京では、日本で最初に造られた「東京女子師範学校附属幼稚園」から続くお茶の水女子大学附属幼稚園を始め、文京区の西片幼稚園などがあります。仙台では市内唯一の公立幼稚園である東二番丁幼稚園が、明治12年から続いています。日本の幼稚園は、公立から始まり、私立へと拡がって現在に至る歴史があるのです。

公立幼稚園、存続の危機!

実は公立幼稚園を抱える自治体の中には、廃止の方向で動いているところも増えてきています。東京では、大田区、世田谷区ですでに廃止の方向に動いており、保護者はもちろん、公立幼稚園の重要性を感じている人たちからも反発の声が出ています。日本で二番目に古い仙台市の東二番丁幼稚園でさえ、一時は廃止が取り沙汰されたほど。保護者や関係者、卒園した人たちなどの運動によって存続が決定しましたが、そんな古い歴史を持つ園でさえ、廃止が検討されてしまう時代なのです。

公立幼稚園には、公立ならではの良さや、安くて誰でも通いやすいといった利点があります(国立の場合には受験があるので、誰でも通える、という範疇からは出てしまいますが……)。また地域でも長い歴史も愛される理由のひとつでしょう。廃止の声が出た時には「本当にいいの?」としっかり考えていくことが必要なのではないでしょうか。



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