子どもと一緒に早寝早起き
子どもを早く寝かせる方法のひとつは、「子どもと一緒に9時頃に(母)親も眠ってしまう」というものです。ガイドの見聞きした範囲では、「朝、子どもより早起きして自分の時間を楽しんでいる」というママも結構いらっしゃるようです。ただし「子どもも私と同じ午前5時に起きてしまう」という、ちょっと困ったパターンもあるかもしれませんが・・・。
この方法は寝かしつけの苦労も少なくすむので、うまくいっていればおすすめです。
子どもだけ早く寝かせる
しかし、「9時までに家事が終わらない」「4時や5時なんていう早起きはできない!」というママももちろんいるでしょう。「子どもを9時に寝かしつけてから洗い物をしようと思っているのに、1時間たっても眠らない」といった感じでお困りのご家庭には、「子どもだけ早く寝かせる」方法をおすすめします。子どもを布団に入れたら、「じゃあね、おやすみ」と、まだ子どもが起きているうちにそばを離れるのです。
もちろん、言うは易し、行うは難し。「そんなことができるなら苦労は要らない」と言われそうですが、何日かかければちゃんと眠れるようになる、とはっきり主張する本があるのです。
子どもに「眠り方」を教える
「眠り方を教える」ということについては、欧米の育児書が参考になります。スペインの小児科医・神経生理学者エスティビル氏の著書の日本語版『0~4歳 1週間で子どもがぐっすり眠れる!』には、「正しい睡眠の習慣」をつけるためのシンプルかつ具体的な手順が示されています。エスティビル氏の著書で印象的なのは、「睡眠の習慣は食事の習慣と同じように、大人が自信を持ってきちんとしつければ、子どもに伝わっていくものだ」という明快な主張です。
親が、覚悟を決めて実行する
エスティビル氏のメソッドは、簡単に言うと以下のようなものです。「子どもをベッドに寝かせ、まだ目を覚ましているうちに、両親は“おやすみ”と優しく声をかけたら部屋を出て行く。子どもが激しく泣いたら数分おき(だんだん時間を長くしていく)に顔を見せ、優しく声をかける。でも抱き上げたり、子どもの言うことに反応したりしてはいけない。それを繰り返していれば、数日のうちに子どもはひとりで眠れるようになる。」
(詳しくは『0~4歳 1週間で子どもがぐっすり眠れる!』を参照のこと)
メソッドのポイントをまとめたものが、以下の表です。
睡眠の習慣を教えるために準備しておくこと | |
1 | 一晩じゅう子どもの「そばにいてくれるもの(ぬいぐるみなど)」を親が選ぶ |
2 | 1日の生活時間割をつくる |
3 | 親が、覚悟を決める |
実際の進め方 | |
a | なごみの習慣。おふろと夕食のあとに、5~10分の時間をとって、子どもと楽しく過ごしましょう。 |
b | 寝室に入ったら、子どもを優しく静かに寝かせます。そして同じように優しく静かに、しかしきっぱりと、次のことばをいいましょう。 「○○くん(ちゃん)、お父さんとお母さんはひとりで寝られるようになるよう、教えてあげるね。きょうから、このベッドでクマタン(ぬいぐるみなど)と一緒に眠るんですよ」 |
c | もし、必要ならば(子どもが悲しそうに泣きじゃくったら)、子どもを寝かしつけるためでなく、落ち着かせるために、ちょっとだけ顔を見せます。 |
次のページでは、「本当にこれでうまくいくの?」について
■参考文献■
神山潤 『眠りを奪われた子どもたち』 岩波ブックレット 2004年
エドゥアール・エスティビル著 『0~4歳 1週間で子どもがぐっすり眠れる!』 主婦の友社 2004年
■関連リンク■
2005年・入園前はここをチェック(1) → 「早寝早起き」が何より大事【幼稚園・保育園】
「行きたくない!」の原因が「眠いから」ということも
→ 登園しぶり、どうする?【幼稚園・保育園】
寝室事情、思い当たるフシは? → 子どもを気にせずベッドイン!【結婚生活】