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「預ける場所」は自分で作る 日本版プレイグループ・あいあい(2ページ目)

子どもを交代で預かりあう、カナダの「プレイグループ」。日本でも、児童センターを利用した試みが始まっています。東京・品川で活動するサークル「預かりあい・あいあい」の様子をご紹介します。

執筆者:吉森 福子

フリーの時間、何してますか?

ここの児童センターには庭もあり、こんなかわいいお家も。
お昼になると、「フリータイム」を終えた母親たちも戻ってきました。4人のお母さんに、「フリーの時間はどのように過ごしていますか?」と質問してみました。

まずは「美容院」「歯医者」など、「必要だけど子ども連れでは行きにくい場所」が挙げられました。「初めてのときは、ひとりの時間があまりに久しぶりで何をしていいのか分からなかったので、とりあえず歯医者の予約を入れてしまいました。」と笑いながら話してくれた方も。

次に多いのが、「メールに返事する」「友人に手紙を書く」などの、「頭を使う作業」。乳幼児がいる生活では、1行書くごとにジャマされてしまうのが常ですからね。

面白かったのが、「いつも行列しているラーメン屋さんに行く」というお答えです。いつも混んでいるラーメン屋さんも、子連れでは行きにくい場所のひとつ。「うん、うん」と頷かれた方も多いのではないでしょうか。

「エステとか、ネイルサロンに行ったという人もいましたね。きれい好きな人は家のおそうじとか。ショッピングに行く人も多いと思います。」bekkiさんも教えてくれました。

やはり、最大の注意点は「事故に気をつけること」

「預かりあい・あいあい」では、子ども1人あたり年間500円を保険代として徴収しています。それに諸経費の100円を加えた600円が「年会費」です。この保険は、活動中の事故に備えるものです。その他、メンバーを対象に「危険防止講座」を行ったり、「子どもがケガをしそうだった体験」などの情報を共有することなど注意を払っている成果もあり、これまでのところ事故は起きていないそうです。

そのために役立っているのが、入会時に書き込む「それぞれの子どもについてのカルテ」です。「子どもがこれまでどんなケガや病気をしてきたか」等を各自記入してコピーし、同じグループの母親それぞれの手元に渡しておきます。

その中で興味深かったのが、「子どもがケガした際、どうしてほしいか」という欄です。例えば、「ちょっとしたケガでもすぐに親に連絡してほしい」のか、「ちょっとしたケガなら気にしない」のか。特に、軽いケガについては各家庭ごとの認識に差があります。

子どものケガについて、どこまでなら許せるのか。こうした、理解しあうのが難しい部分をあえてお互い明らかにすることで、トラブルの種を減らしていると言えるでしょう。

3ページ目は、「あいあい」を立ち上げたbekkiさんのお話
「プレイグループとは?」については、こちらから




■取材協力
あいあい*品川で楽しく子育て★預かりあい★

■参考文献
小出まみ 『地域から生まれる支えあいの子育て―ふらっと子連れでDrop‐in!』 ひとなる書房 1999年

■関連サイト
プレイグループ、始めてみない?【幼稚園・保育園】
専業ママでも子どもを預けたい!【幼稚園・保育園】
保育園が増えれば子どもを産む?【幼稚園・保育園】
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