子どもを交代で預かりあう、カナダの「プレイグループ」。日本でも、児童センターを利用した試みが始まっています。東京・品川で活動するサークル「預かりあい・あいあい」の様子をご紹介します。

品川区で活動する「預かりあい・あいあい」

「あいあい」の活動は、区の児童センターを利用して行っています。
平日の午前11時。東京都品川区の大井倉田児童センターでは、ゆったりした時間が流れていました。ゴキゲンに遊ぶ4人の子どもと、2人のお母さん。2人きょうだい連れの2家族・・・ではなくて、4組の親子のうち、2人のお母さんで4人の子どもをみているのです。これが、「プレイグループ」と呼ばれるもの。今回のグループは、1~2歳の4人の子どもたちと、4人の母親たち。今ここにいない2人のお母さんが、束の間の自由な時間を楽しんでいるところです。

こうした「預かりあい」の活動は、母親どうしのスケジュールを調整しながら、ひとつのグループあたり月に3回ほどのペースで行っています。時間は子どもの機嫌のよい午前中が中心。「午前10時~午後12時の2時間」というのが典型的なパターンです。

4人の子どもたちは、それぞれマイペースで遊んでいます。もちろん、初めて母親と離れるときは大泣きする子もいるそう。でも、いつも同じメンバーなので、徐々に慣れていくようです。たまに子どもどうしがケンカすることもありますが、そんな状況を重ねて「おともだち」になっていくようです。

試行錯誤の結果、「複数の大人で複数の子どもをみる」という形に

小出まみ氏『地域から生まれる支えあいの子育て』で紹介されていたカナダのプレイグループの例では、「大人1人で4人の子どもをみる」という形でした。「あいあい」でも、活動当初は「大人1人で3人」だったのですが、試行錯誤の結果「大人2人以上で」という形に落ち着いたそうです。

「大人が1人で複数の子どもをみるのは、やっぱり難しいというのもあります。でもそれより、やってみたメンバーから“大人ひとりだと、話し相手がいなくて寂しい・・・”という声があったんですね。」というのが「あいあい」主催者のbekkiさん(仮名)の説明です。

大人ひとりだと「大変」だけど、複数でおしゃべりしながら子どもをみるのは楽しい時間。家庭でも「大人1人」で子育てをする時間の長くなりがちな日本では、「大人複数体制」がちょうどよいようです。

「ボランティアサポーター」の存在がカギ

「預かりあい・あいあい」のメンバーは2005年7月現在11人。3つのグループに別れて活動中です。そしてメンバー以外にも、8人の「サポーター」がボランティアとして関わっています。

主催者のbekkiさんをはじめ「あいあい」では、このサポーターの活躍が見逃せません。サポーターはおもに、子どもが幼稚園や小学生以上の「先輩ママ」たち。自分たちの子育て経験からこうした取り組みの必要性を感じ、「今、たいへん」な未就園児の子育てを応援しよう!という意欲にあふれています。

「預かるのは初めて。預かったよそのお子さんが泣いたらどうしよう?」「預かる予定だったのに、今朝になって急に子どもの具合が・・・。この時間を楽しみにしている他のママに申し訳なくて。」などの困ったときに、サポーターが助けてくれるのです。

またそれだけではなく、先輩ママとして地域の子育て情報を交換したり、子育てのちょっとした悩みを打ち明けることもできる、大切な存在です。

2ページ目は、「フリーの時間、何してる?」について
3ページ目は、「あいあい」を立ち上げたbekkiさんのお話
「プレイグループとは?」については、こちらから




■取材協力
あいあい*品川で楽しく子育て★預かりあい★

■参考文献
小出まみ 『地域から生まれる支えあいの子育て―ふらっと子連れでDrop‐in!』 ひとなる書房 1999年

■関連サイト
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