留守中の家庭菜園の水やり方法
留守中の家庭菜園の水やり方法
また、留守中の水やり問題の解決法は、忙しくて普段あまり水やりをすることができない方にとっても、共通の解決法となります。また、これからベランダや屋上で菜園をはじめようとする方にとっては、あらかじめ知っておくと、とても役立つ情報となることでしょう。
ペットボトルなどを使った簡易な方法は注意点も
鉢植えの植物に水をためておく方法として、鉢の下に受け皿を置いて、そこに水を溜めておくことを思い浮かべる方も多いかもしれません。しかし、この方法は、あまりおすすめではありません。気温の高い季節であれば、受け皿の水そのものも、すぐに蒸発していってしまいますし、溜まっている水に、雑菌が発生してしまう恐れもあるからです。最近は、ペットボトルを利用した方法も見かけるようになってきました。これは、ペットボトルの先端に専用の器具をつけ、水を満たしたペットボトルを、逆さに土にさしておくという方法です。この方法は、1~2日間の短期間であれば有効ですが、真夏の日中はペットボトル内の水の温度が上がってしまい、お湯が根元に注ぎ込まれるような状態となってしまい、かえって根を傷めてしまう可能性もあるということを頭に入れておく必要があります。
タイマー式の自動灌水が最も確実
チューブの先端についているセラミックから、じわっと水がしみ出る仕組みの自動灌水装置。
屋外に蛇口がなければ底面潅水式の鉢を活用
底面潅水システム
画像:松尾貿易商会
日頃から「イジメ気味」に育てておくことがポイント
野菜に限らず、植物は日頃から「イジメ気味」に育てておくと、水が切れてしまっても少しの間なら持ちこたえてくれる丈夫な植物体に育てることができます。またこのように育った植物は、病害虫にも強く、農薬などの使用を軽減することにもつながります。「イジメ気味」に育てるとは、水やりをして数時間~数日経ち、土が完全に乾いたら、次の水をあげるようにすることです。植物は主に根の先端部分で水分を吸収しています。そのため、先端付近の土が乾燥してくると、根は水を求めてもっと遠くへ伸びていこうとします。逆に根の周囲が常に湿った状態だと、現状に満足して根はそれ以上伸びていこうとしません。植物にとって根は、水分や栄養分を吸収すると同時に、地上部の植物体を支えるという重要な役割を担っています。しっかりと広範囲に根が張ることで多少の水切れにも動じなくなり、枝を大きく張らせ、葉をたくさんつけることもできるのです。
土が乾燥しているかどうかは、土の中に人差し指を第一関節くらいまで入れて確かめてみてください。さらっとしていて、指に何もついてこなければ、完全に乾燥している状態です。慣れるまで、不安もあるかもしれませんが、ぜひチャレンジしてみてください。
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