DIY・日曜大工/DIYのテクニック

木材の塗装を解説!DIYに役立つ塗料選び・事前準備・コツなど

木材の塗装の基本、塗料、失敗しないために覚えておきたいコツ、初心者の方におすすめの方法をご紹介します。塗装(ペイント)は、DIYで制作した木工作品の仕上げに欠かせない作業です。DIY初心者の方も、ぜひ参考にしてみてください。

番匠 智香子

執筆者:番匠 智香子

DIY・日曜大工ガイド

木材を塗装(ペイント)して、DIYをもっと楽しむ!

DIYで欠かせない木材の塗装・塗料の選び方・事前準備・失敗しないコツ

DIYで制作した木工作品の仕上げに、塗装(ペイント)は欠かせません

木材への塗装は、モノのイメージをガラリと変えて、より素敵な仕上がりを楽しめるのが魅力です。いろいろな塗装のテクニックはありますが、まずはDIY初心者に向けて、木材の塗装の基本や、おすすめの塗料、失敗しないために覚えておきたいコツをご紹介します。
 
<目次>
 

塗料の選び方

木部・鉄部の両方に使える多用途もあります

木部・鉄部の両方に使える多用途もあります

塗料は塗装する材質によって種類が分かれています。塗料缶には「木部用」や「鉄部用」など、用途に応じた名前が書いてあります。裏面にはさらに詳しい用途が書かれていますので、材質にあった塗料を選んでください。用途にはない材質に塗ると、塗料が乾かなかったり、剥がれたりなど、その塗料の性能を発揮できない場合があります。

用途の他に「水性」「油性」と書かれています。これは塗料の溶剤のことで「水性」は塗料を水で薄めたり、使った刷毛を水で洗うことができます。「油性」はペイントうすめ液と呼ばれる石油系の溶剤で塗料を薄めたり、刷毛を洗います(ラッカーうすめ液を使う塗料もあります)。容器には必ず溶剤のことも書いてあるので、その塗料に合ったものを使いましょう。水性の方が臭いも少なく、乾燥が早いので室内木工作の塗装では扱いやすいでしょう。
 

木材の塗装:DIY初心者は「ステイン+ニス」がおすすめ

木材の塗装は、屋内か屋外で使うのかで塗料が変わってきます。屋外用の塗料は防腐剤のほか、防カビや防虫効果のある屋外用ステインや、ドアや外板に塗装する屋外用ニスなどがあります。

屋内用の塗料には、木目が見える仕上げになるニスやオイル、ステイン、色が豊富で木目を塗りつぶす仕上げになる一般塗料があります。木目の雰囲気をあまり変えずに透明(クリア)な塗装をしたい場合は、ニスやオイルを塗装しましょう。ニスは木材の表面に塗膜を作る塗料で光沢を出すことが出来ます。ツヤがないタイプのニスもあります。オイルは木材に浸透し内部で保護膜を作るタイプの塗料で上品な光沢の仕上がりになります。
 
濃い目の茶色のウォルナット

濃い目の茶色のウォルナット

ステインは木部に染み込んで色を付ける着色剤で、木目を活かした仕上がりになります。色は「メープル」「ウォールナット」など木の色で表されているもの、赤や黄色などの色があります。ステインを塗った上には透明のニスを塗り重ねます。

塗料の中には、着色ニスなどニスに色が付いている塗料もあります。初めて着色塗装をする方は、「ステイン+ニス」の組み合わせの方が刷毛ムラが目立たないので塗りやすいでしょう。
 
刷毛ムラを気にせず仕上げることが出来ます

刷毛ムラを気にせず塗ることが出来ます

その他に余分な塗料を拭きとって仕上げるオイル系の塗料(ワトコオイルやオスモカラー)や布で塗れるジェルカラーニスも初心者にはおすすめです。ただし油性塗料なので乾燥時間がかかり、臭いもするのでしっかり換気をして塗装しましょう。木部を活かした仕上がりになります。また木製家具の塗装には、水性ウレタンニスがおすすめです。塗布後の塗膜が硬く、耐久性に優れているため、ダイニングテーブルなどの実用家具に使用できます。

なお、塗料は塗る木の材質によって見本の色とイメージが異なる場合があります。必ず塗る前に端材か目立たないところで試し塗りをしてください。
 

塗装前の準備

まず下地を均一に整えます。サンドペーパーなどで表面をヤスリがけしましょう。きれいに塗装が仕上がります(「木材のやすりがけのコツ!サンドペーパーで木を磨く」参照)。

塗装する時には床やテーブルが汚れないように、段ボールやビニールシートを敷きます。新聞紙は塗料面にくっついてしまうので、その上に段ボールや木片などを置くと作業しやすくなります。塗りたくない部分がある場合はマスキングテープでカバーするようにしましょう。
 
塗装面に抜け毛がつかないようにします

塗装面に抜け毛がつかないようにします

手順1:新しい刷毛を使う時は抜け毛をしっかり取っておきましょう。刷毛の柄を両手で挟んでクルクル回します。そして浮いた毛を手で取り除きます。さらにサンドペーパー(180番くらい)などザラザラしているもので撫でて抜け毛を取り、毛先を整えます。
 
ビニール手袋をすると手が汚れません

ビニール手袋をすると手が汚れません

手順2:塗料を使い始める時は成分が沈殿しているので、割り箸や木片などでしっかり混ぜてください。少量しか使わない場合や小さな缶の場合は、別の容器に移して使いましょう。刷毛には毛先から2/3くらいまで塗料をしっかり含ませ、容器の端で塗料が垂れないくらい軽くしごきます。刷毛はあまり力を入れず、鉛筆を持つように柄の上の方を軽く持ちます。
 
刷毛は軽い力で動かします

刷毛は軽い力で動かします

手順3:板材を塗る場合は、板の端から刷毛を当てるとしごかれて、塗料が垂れてしまいます。塗り始めは少し内側から端に向かって塗ってください。塗り終わりは軽く刷毛をスーッと上にあげるようにします。
 
反対側も同じように塗る

反対側も同じように塗る

手順4:塗ったところから反対側を塗っていきます。
 
塗料をざっと塗ります

塗料をざっと塗ります

手順5:広い面を塗る場合はまず木目に沿って塗料をざっと全体に塗ります。
 
塗り残しがないよう広げます

塗り残しがないよう広げます

手順6:そして刷毛を垂直方向に動かし塗料を広げてならしていきます。厚塗りはせず、出来るだけ薄目に塗装しましょう。
 
ストロークを長くすると刷毛目が目立たなくなります

ストロークを長くすると刷毛目が目立たなくなります

手順7:最後に木目に沿って端から端まで軽く刷毛を動かし仕上げていきます。塗装面が乾かないとくっついてしまうので、一気に全面を仕上げようとせず乾燥しながら塗装しましょう。
 

色の濃さやムラ、その塗料の種類によって2回塗りをします。乾いた面にサンドペーパー(320番くらい)で全体を軽く磨いてから2回目の塗装を行います。薄く何回か重ね塗りをした方がきれいに仕上がります。

このように、刷毛と塗料があれば、誰でも気軽に塗装を楽しめます。ぜひ、DIY作品を、好みの雰囲気に仕上げてみてください。

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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