定年・退職のお金/定年退職前後にやるべきお金の手続き

定年前後にやるべき年金の手続き(3ページ目)

公的年金は、年金支給開始年齢になる3カ月前に必要書類が手元に届きます。60歳以降も社会保険に加入しながら働き続ける場合、雇用保険や年金の手続きはどうすればいいのか、ポイントを整理しました。

大沼 恵美子

執筆者:大沼 恵美子

貯蓄ガイド

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年金の裁定請求に必要な書類

年金は請求しなければ支給されません。この請求を裁定請求といいます。その手続きのための書類「裁定請求書」が、年金支給開始年齢月の約3カ月前に日本年金機構から郵送されてきます。これは誕生日の前日から提出することができます。

裁定請求書を提出する際には、次のような書類を同封する必要があります。

(1) 年金手帳または基礎年金番号通知書
(2) 戸籍謄本または戸籍抄本(配偶者や子供がいる場合は世帯全員)
(3) 住民票(配偶者や子供がいる場合は世帯全員)
(4) 配偶者や子どもの所得を証明するもの
(5) 雇用保険受給資格者証あるいは雇用保険被保険者証(写し)

これら以外に、
(6) 認め印用の印鑑・年金振込用の銀行口座の通帳
を準備しておきましょう。

(1) 平成9年1月以前に発行された年金手帳(オレンジ色)には基礎年金番号が印刷されていませんので、基礎年金番号導入時に郵送された基礎年金番号通知書が必要です。扶養している配偶者がいる場合は、配偶者の基礎年金番号も必要ですので、配偶者の年金手帳や基礎年金番号通知書も準備しておきましょう。なお、会社が年金手帳や基礎年金番号通知書を保管している場合には、退職時に返却されます。

(2) 加給年金の対象者がいる場合には、家族全員が記載された戸籍謄本を、対象者がいない場合は戸籍抄本を添付します。加給年金は、一定の要件を満たす配偶者や子どもがいる場合に加算されるものです。よくわからない場合には、年金事務所に問い合わせましょう。

あなたの妻(夫)や子供が加給年金の対象者かどうかは、次の表で確認してください。
加給年齢がもらえる条件

加給年齢がもらえる条件


(3) 加給年金の対象者がいる場合は、生計を共に(=扶養)していることを証明するために、家族全員が記載された住民票を添付します。その住民票は「誕生日の前日以降に発行されたもの」でなければいけません。要注意です!

(4) 配偶者や子どもの所得が850万円未満であることを証明する書類が必要です。市区町村が発行する所得証明書や課税(非課税)証明書や確定申告書、源泉徴収票が使えます。

(5) 雇用保険の基本手当(失業給付)と厚生年金は同時に受給することはできません。基本手当を受給する人は、ハローワークで基本手当の受給手続きをすると発行される雇用保険受給資格者証を、受給しない人は雇用保険被保険者証を添付します。

(6) 裁定請求書に金融機関の証明印がない場合は、年金振込み用の金融機関の口座の通帳(コピーも可)が必要です。

請求者の状況によっては他の書類が必要な場合もありますので、不明な場合は提出先に確認しましょう。

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