日本にも難民問題があるの?
●各国からやってきた難民が生活しています外国籍の人との交流・支援活動の1つに難民支援活動があります。
難民とは、戦争、天災などのため困難に陥った人々、あるいは戦禍、政治的混乱や迫害を避けて故国を出た人たちのことです。自国内の別の場所に避難している人たちは、避難民と呼びますが、故郷を追われた人たちであることに変わりはありません。
難民問題は遠いアフリカやアジア諸国の話と思う人も多いかもしれません。でも、難民となった人たちは、隣国や近隣の国々だけではなく、世界中に散っていきます。日本も例外ではありません。日本にも多くの難民の人たちが暮らしています。
日本は難民の認定にはとても消極的で、難民と認められる可能性のある人でも日本で在留資格を得ることが難しいのが現実です。それは難民認定申請の理由を、経済的な目的であると判断されることが多いためです。申請を認めず、迫害の恐れのある国に強制送還され、国際的な問題になった事例もあります。
1981年に日本は難民条約に加入しました。難民条約は、庇護を求める難民を受け入れ、保護する義務があります。難民としての庇護を求める人たちに安全な居場所を提供しなければならないのです。しかし、なかなかそれが認められないために、難民支援をする団体の多くは、条約の精神に基づき、申請がスムーズに行くように働きかけることを柱に活動を行っています。