野菜の栄養と調理のコツ!
野菜の栄養と調理のコツ
押さえておきたい野菜の基本栄養素
カラフルな色には栄養がギュッと詰まっています
大豆、そら豆、枝豆、いんげん豆などの豆類に多く含まれているたんぱく質。豆類のたんぱく質は、良質なたんぱく質として知られ、食品から摂取しなくてはならない必須アミノ酸を多く含んでいます。
■ミネラル
カルシウム、カリウム、マグネシウム、鉄、葉酸など、野菜には体の維持や調整に必須なミネラルを多く含んでいます。一日の必要量はごくわずかなので、毎日野菜を食べていれば摂取できると言われています。
■ビタミン
「ビタミン=野菜」というほど野菜にはビタミンが豊富です。たくさんあるビタミンの中でも、有名なのがビタミンC。ピーマン、菜の花、ブロッコリーなどに多く含まれており、美肌作りや風邪の予防に欠かせません。また、体内でビタミンAに変換されるカロテンは、にんじん、春菊、ほうれん草などの緑黄色野菜に多く含まれています。
■炭水化物(糖質)
毎日元気に過ごすためのエネルギー源である炭水化物は、じゃがいも、さつまいも、里芋などのいも類と豆類に多く含まれています。
■食物繊維
整腸作用がある食物繊維。根菜を中心とした野菜ときのこ類に、体内の悪いものを排出する手助けをしてくれる「不溶性食物繊維」が多く含まれています。
よく知られている野菜の機能性成分
トマトの赤には「リコピン」がたっぷり
■ポリフェノール
野菜のもつアクや苦味の成分で、日光の当たる葉や皮の部分に多く含まれています。高い抗酸化作用を持つことで知られ、がんや動脈硬化の予防効果が期待されています。なすの皮が持つ「ナスニン」、大豆の「イソフラボン」、たまねぎの「フラボノール」、なすや黒豆の「アントシアニン」などがあります。
■リコピン
トマトに含まるリコピンはカロテンの2倍、ビタミンEの100倍もの抗酸化作用があることで知られています。がん予防や老化予防に高い効果が期待されています。
■硫化アリル
にんにく、ねぎ、玉ねぎ、にらなどのにおい成分である硫化アリルは、スタミナ源として知られています。鉄の吸収をよくして貧血を防いだり、血中コレステロールの上昇を抑制したりしてくれます。
機能性成分は健康によいからといってたくさん食べても、即効性がありません。とはいえ、機能性成分の効果を取り入れたいですね。野菜には何かかしらの機能性成分が含まれていますので、毎日種類豊富な野菜をバランスよく食べることがおすすめです。
野菜を上手に食べるコツ
野菜を干して、甘み・うまみ・栄養をアップさせましょう |
野菜を食べるときは火を通してから、という方が圧倒的に多いのではないでしょうか。野菜は加熱するとかさが減るので、たくさん食べられるのがうれしいですね。加熱するときは食材の特性や相性を考えて、調理してみましょう。
- カロテンの多い緑黄色野菜は、油で調理して吸収率をアップ
- ビタミンCなど水に溶けやすい成分を含む場合は、洗いすぎない・ゆですぎない
- 栄養素の流出が心配な場合は、蒸す・揚げる・炒める、で流出を抑える
- スープなどの煮こみにして煮汁ごと栄養素を食べる
- 野菜を繊維に沿って切って栄養素を逃がさない
- 栄養素は皮の付近に多いので、皮ごと調理して食べる
また、あまり知られていませんが、野菜は干すことで栄養素がアップします。例えば大根は甘みが増し、カルシウム、ビタミン、食物繊維が増えます。しいたけもうまみが増し、ビタミンDが増えます。干し野菜は、食感もよくなるため、注目が高まっている調理法です。
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