投資信託/投資信託(ファンド)の選び方

どこで始める?投資信託の自動積立

投資信託の運用法で一番お勧めなのが、定期・定額で少しずつ購入する投資信託の自動積立です。今回は、投信積立に便利なネット証券を選ぶポイントをご案内します。

執筆者:牧野 なな子

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投資信託の自動積立サービスの魅力

投資信託の自動積立サービスは資産形成のつよい味方
タイミングを分けて購入する「時間分散」は、常に変動している投資信託の購入金額を平準化してくれる優れもの。

中でも、「ドルコスト平均法」と呼ばれる定期的に購入金額を一定にして購入していく定時定額運用の手法は、購入口数を一定にする場合と比較して、平均買付価格が低くなることも証明されています。(詳しくは、ガイド記事荒相場に強いコツコツ時間分散の投資法の記事で検証していますので参照下さい。)
毎月1万円から自動積立が可能。少額でもバランスファンドを選ぶことで分散投資に。2万円以上積立できる場合は、日本株式、外国株式、外国債券などのコア資産を対象にしてみては。
また、現在のような株式市場や為替市場の先行きの見通しが立たない状況下でも、相場に一喜一憂することなく、自動的に投資を積み増してくれる自動積立は、目標金額に向かってコンスタントに長期間投資していくのにとても有効な手段と言えます。

何より資金が自動的に引き落とされ、毎月、定時定額で購入できるのは、忙しい方に嬉しい限り。最初に納得できる投資信託を選んでおきさえすれば、今月は、何をいくら買おうかなどと悩むことなく、忘れずにお金を運用に回すことが出来るのです。

投資信託自動積立、金融機関を選ぶ3つのチェックポイント

投資信託の自動積立サービス、より便利に、より効率よく、良い投資信託を選ぶことができるところを選ぶ際、次の3つのポイントをチェックしましょう。
どの金融機関を選ぶか、HPの見やすさも見ておきましょう。説明がわかりやすいか、ファンドが探しやすいか、個々のレベル感に合わせて選ぶのがコツ。

●取り扱いファンドのラインナップ
→長期投資に向くファンドが積立の対象になっているか。


全ての投資信託が、自動積立の対象になっているわけではありません。最近は、積立に力を入れている証券会社も多くなりましたが、窓口で売られている投資信託は、未だ限られているのが現状です。

長期投資に向く信託報酬の安いインデックスファンド、ノーロードファンドなどが積立の対象になっているか、選択の幅はどうか、各社で取り扱っているファンドのチェックをしておきましょう。

また、投資信託を複数積立てるなら、できれば同じ金融機関の方が管理が便利、取扱本数の多い金融機関を選んだ方が効率的です。取扱いの状況は、各社HPの、取扱ファンド一覧(積立可能か表記)や積立可能ファンドの一覧で確認することができます。

●引落口座の使い勝手
→いつも使っている銀行口座から引き落とせるか。


積立資金の主な引落先は以下の3種類。
1.証券口座  2.クレジットカード 3.指定する銀行口座

それぞれの金融機関で一番サービス内容が違うのがこの引落口座。証券口座から引落す場合は、事前に資金の移動をしておかなければなりません。せっかくラクチンな自動積立を設定したのですから、なるべく手間がかからないよう、いつもお使いの銀行の口座から引落しが可能かどうかのチェックは欠かせません。

●ボーナス時の変額システム
→ボーナス時に引落し金額を変更できるか。


年に2回程度、ボーナスを想定して、引落金額を通常の月と変更できるシステムがあります。その都度考えるというという方は、必要ありませんが、最初に決めておきたいという方には、便利なサービスです。ほとんどの証券会社で扱っていますが、一応確認しておきましょう。

自動積立に強い証券会社はここだ!

表(1)主なネット証券の積立ファンドの取り扱い状況。上記の他、長期投資で有名なさわかみファンドや5000円から積立できるセゾン投信など直販のファンドも積立可能。

●積立できるファンドのラインナップ
表(1)にあるように数でいえば、楽天証券の313本を筆頭に、フィデリティ証券252本、SBI証券190本と並びます。ただし、投資初心者の方が投信積立を始めるにあたり、本当に見て欲しいのは長期投資に向くファンドがどれだけあるかということ。

下記の表(2)では、ノーロードかつインデックス型ファンドの代表的なファンドを各資産ごとにピックアップ、主なネット証券での取扱い状況を表してみました。※年金積立インデックスインデックスFエマージング株式のみ販売手数料1.05%。



ここでは、国内株式、外国株式(先進国)、外国債券(先進国)、外国株式(新興国)の4資産を対象にしましたが、中でもフェデリティ証券の充実度が光ります。大差はありませんが、ジョインベスト証券、SBI証券、楽天証券も多いようです。

マネックス証券、カブドットコム証券も、信託報酬が際立って低い住信のSTAMインデックスシリーズを扱っており、各資産1本ずつ選択してポートフォリオを組めば、幅広い世界分散投資が充分可能です。

今現在取引している金融機関があれば、取扱いの種類と本数を調べてみてはいかがでしょうか。

●引落口座の使い勝手
上記表(1)の引落口座の欄にあるように、カブドットコム証券、ジョインベスト証券、フィデリティ証券、マネックス証券とも銀行口座を選ぶことができます。楽天証券は、楽天カードを通して指定の金融機関から引き落としすることが可能。SBI証券は、残念ながらまだ証券口座からの引落しのみしか対応していないようです。

今後益々積立投資は運用の主流になっていくと思われます。各社サービスも充実していくことでしょう。

今回は自動積立の利便性をお伝えしましたが、この他サイトの見やすさや相談の体制など、ご自分と相性がよい金融機関を見つけて下さいね。

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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