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ハイ・イールド債ファンドに潜むリスク(3ページ目)

好利回りをもとめる人たちの間で、根強い人気のハイ・イールド債ファンド。リターンが高く魅力的な商品ではありますが、リターンの裏側に潜むリスクについても理解しておきましょう。冒頭で2017年7月の記事にもリンクもご紹介します。

村岡 里香

ハイ・イールド債ファンドに投資をする際の注意点

保有中、運用報告書やレポートで運用状況をチェック
■債券の格付けの割合をチェック
運用報告書や月次レポートで、投資先の債券や格付けの割合を確認し、格付けの低いものが増えていないか、ファンドマネージャーがどんな投資方針や今後の見通しをもって運用しているかを、欠かさずチェックしましょう。

■金利・為替との関係を知っておく
基本的に債券の価格は、金利上昇時には下落、金利下落時には上昇する傾向があります。ハイ・イールド債も債券なので、市場の金利動向に影響をうけると考えておきましょう。
加えて、外国の債券に投資するため為替の変動にも影響をうけます。

■ポートフォリオでは債券ファンドと考えない
ハイ・イールド債の信用力は発行企業の財務内容はもちろん、世の中の景気や経済状況にも大きく左右されます。よって、ハイ・イールド債は債券といえども、値動きの特徴は株価と近い傾向があります。景気後退時には企業の信用力の低下が価格下落要因になりますし、景気回復時には信用力の改善が価格上昇要因になるからです。ポートフォリオを考える際は、外国債券でなく、外国株式に近い位置づけで考えたほうがよいでしょう。

◇    ◇    ◇
ハイ・イールド債ファンドのリスクについて紹介しましたが、リスクを認識・容認できる方、余裕資金のある方であれば、運転資金に困っている企業、優良企業の一歩前にいる企業に資金援助するという投資もよいかもしれませんね。ただし、景気や経済動向を注視し、信用リスクが高まりそうな場面では、売却も検討するなどの臨機応変さも必要になるとお考えください。

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