20年前や30年前の年金にも税金がかかるのか
役人天国はいつ終わるのでしょうか |
これについては、年金の加入記録が「手書き台帳」時代の支払いが立証され、受給が開始された場合でも、その年金についての所得税は課さない方向で論議がなされているようです。
国税通則法によると国税の徴収権の時効については5年間行使しないことによって、消滅する旨の規定がなされています。
したがって、これを受け取った側からみた場合に、たとえば仮に、20年前の納付が立証された受給権のある年金が露見し、それに基づいて年金が受給された場合には、「20年前のものですか。国税の徴収権は5年間しかありませんので結構です」ということにするというものです。
どうやって見分ける?20年前や30年前の年金の加算額
しかし、実務上の問題として、この非課税の取扱いを具体的にどうするのかといったことについてはまだまだ不透明だと言わざるをえません。
実際に公的年金の受給者の確定申告の添付書類としては「公的年金等の源泉徴収票」が必要となるのですが、たとえば、今回の「消えた年金問題」によって、年金額が加算された場合にその加算された金額やその原因などをこの「公的年金等の源泉徴収票」に記載してもらわないと、通常の公的年金額との区別がつかないこととなります。
公的年金の受給先が1ヶ所だけであれば、記載されていなくても税金が源泉徴収されていれば問題は生じないかもしれませんが、年金の種類が複数ある方や年金の受給先が2ヶ所以上の方については、この明記がキチっとしていないと税務上の処理で「また一件一件確認」する必要が生じ、「消えた年金問題」によって「払わなくていいはずの税金も払うはめに」といった新たな問題は生じる可能性すらあります。
年金の税金問題、方向性としては理解できるのですが、いざ実行となるとまだまだ注視する必要がありそうです。
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