2003年2月、マンション販売の長谷工アーベストが首都圏に住む団塊ジュニア(29~33歳)を対象に行った調査(回答者610人)によると、「賃貸住宅より持家の方が得」と考える人が81%、「将来住宅を購入したい」と考えている人が92%と、団塊ジュニアの大多数が賃貸より住宅購入を望んでいることが浮き上がりました。理由は「老後に住まいを確保できるかが不安」とか。

ライフプランやキャッシュフロー表を作成してあまり無理のない住宅購入を実行しても、やはり「老後資金」が気になります。万が一老後資金が不足する場合、持家を活用する方法として自治体主導のリバースモーゲージを「老後不安に朗報——持家の活用法」でご紹介しました。


家を建てるときに「老後資金の準備に役立つ住宅メーカー」を選ぶことで、老後の安心感を得ることができれば、さらに安心です。どんなメーカーが老後資金の悩みを軽減してくれるのでしょうか。


住み替え型・リバースモーゲージ

「老後不安に朗報——持家の活用法」でご紹介した自治体主導のリバースモーゲージは、自宅に住みながら生活資金の融資が受けられる制度です。しかし老後「田舎で暮らす」「子供のそばに転居する」「有料老人ホームに入る」など住み替える場合にはこの融資は受けられません。
そんな時に役に立つのが旭化成ホームズの「RE・MOVE」——旭化成版リバースモーゲージ——です。

「RE・MOVE」は旭化成ホームズと日立キャピタルが協同で開発した新しい不動産ローンで、旭化成の戸建て住宅「ヘーベルハウス」を対象としています。
RE・MOVEはReverse Mortgage Versionの略で、re-moveの「動く、転居する、引越しする」の意味も含んでいます(旭化成 パンフレットより)。

RE・MOVEの流れは

<1> ヘーベルハウスの持ち主(=以後ヘーベリアン)と旭化成不動産販売とが賃貸借契約を結ぶ。(期間10年。家賃保証)
<2> ヘーベリアンは融資(融資額上限は3000万円)を受け希望の場所に転居する。
<3> 旭化成不動産販売は借り上げたヘーベルハウスを賃貸し、「賃貸料?金利」分をヘーベリアンに振りこむ

です。


一括借上げ賃貸借契約の10年が経過した後は5年毎に契約更新ができることになっており、ローン金利は短期プライムレートに連動し2年毎に見直されます。
ローンは契約当事者(=夫婦での契約が前提)が死亡した時点、または賃貸借契約終了時に原則賃貸不動産を売却し清算、というのは自治体主導のリバースモーゲージと同じで、売却せず借入金元金を払い込むことで清算することも可能です。

RE・MOVEにあたっての注意点は2つ。一つは、旭化成のメンテナンスプログラムを満たし、一定のリフォームを行わなければいけないこと。
2つ目は、賃貸物件の維持管理費用が発生することです。

リフォーム費と維持管理費がどの程度になるのか賃貸契約を結ぶ前によく計算し、「賃貸料?金利」の金額と比較検討する必要があります。


低金利の住宅ローンを提供

もう一つは、低利の住宅ローン融資を受けることができる住宅メーカーで建てること。

「こんなに金利に差があるなんて!」でご紹介しました日本住宅ローン(株)は、2003年10月にスタートした「民間の住宅ローン債権を住宅金融公庫が買い取り証券化することで可能となった長期固定金利型住宅ローン」に参入するために、日立キャピタル(株)と積水ハウス、大和ハウスが出資して設立した住宅ローン会社です。
住宅ローンの証券による長期固定金利型住宅ローンを提供している多くの金融機関の中で一番低い金利(11月分)を提示しています。

民間・長期固定金利型住宅ローン参加金融機関の11月分金利の抜粋

金融機関融資金利(%)
みずほ銀行3.35
UFJ銀行4.05
青森銀行3.42
みちのく銀行3.42
岩手銀行3.64
群馬銀行3.60
横浜銀行3.30
スルガ銀行3.65
広島銀行2.98
トマト銀行3.15
広島総合銀行2.98
西京銀行2.95
函館信用金庫2.95
三井住友海上火災保険3.40
協同住宅ローン3.12
日本住宅ローン2.90



このローンを利用できるのは、現在は積水ハウスと大和ハウスで家を建てる人とかなり限定されますが、2.9%台の金利を提示する銀行がない地域の人にとっては、低利の住宅ローンが利用できる可能性を住宅メーカーから提供されるということになります。



ライフプランがはっきりしている人は、住宅を購入する時に老後設計に影響力を持つ住宅メーカーを選択することで、不安の無い老後生活を迎えることができるかも知れません。


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