年金は「雑所得」に分類される!確定申告は必要?

年金は、雑所得として申告しますが、年金の種類によって「公的年金等の雑所得」と「その他の雑所得」に分けて計算します。
 
確定申告 年金 還付金

一定の要件を満たせば年金所得者は確定申告が不要に


年金収入が400万円以下かつ一定の要件を満たす人は、確定申告を行う必要がありません。ただ、確定申告をすることで還付金を受け取れる場合もあります。
   

年金の種類と雑所得……「公的年金等の雑所得」と「その他の雑所得」

■公的年金等の雑所得
国民年金や厚生年金、旧共済年金、恩給、国民年金基金、厚生年金基金、確定給付企業年金、確定拠出企業年金、確定拠出年金、一定の外国年金などがこれにあたります。

一定の外国年金とは、日本が社会保障協定を結んでいる相手国(例:アメリカやカナダ、イギリス、ドイツ、フランス、スペイン、ベルギー、オーストラリア、スイス、インド、フィリピンなど20か国、イタリア、フィンランド、スウェーデンとは署名済みだが未発効(令和2年3月27日現在))に申請して受給する海外年金です。

社会保障協定の概略についてはこちらへ>>>
社会保障協定の詳しい解説はこちらへ>>>

■その他の雑所得
原稿料や講演料、印税、内職の所得のほか、生命(共済)保険契約等の契約に基づいて保険会社などから支給される「個人年金」、互助年金などが該当します。
 

年金の確定申告の必要書類

使用する確定申告書は、収入が年金や配当所得、一時所得、給与所得だけで予定納税額のない人は申告書Aを、それ以外の人は申告書Bを使います。
 

一定の要件を満たせば、年金所得者は確定申告が不要に

年金所得者は必ず確定申告をしなければいけないのでしょうか。いいえ、そんなことはありません。障害年金や遺族年金は非課税扱いの年金ですから、これらは申告不要です。

また、その年の公的年金等の収入金額の合計が400万円以下で、かつ、公的年金等以外の所得金額が20万円以下である人も申告不要です(=年金受給者の確定申告不要制度)申告が不要に
 
 
年金収入が400万円以下かつ一定の要件を満たす人は、確定申告を行う必要がありません。ただ、確定申告をすることで還付金を受け取れる場合もあります。
 
<年金の確定申告 目次>
年金の種類と雑所得
年金の確定申告の必要書類
一定の要件を満たせば年金所得者は確定申告が不要に
年金の所得額は計算表で簡単に計算できる
「公的年金等」と「その他の雑所得」を通算
年金の確定申告時に注意すべき所得控除は4つ
 
年金の種類と雑所得……「公的年金等の雑所得」と「その他の雑所得」
■公的年金等の雑所得
国民年金や厚生年金、旧共済年金、恩給、国民年金基金、厚生年金基金、確定給付企業年金、確定拠出企業年金、確定拠出年金、一定の外国年金などがこれにあたります。
 
一定の外国年金とは、日本が社会保障協定を結んでいる相手国(例:アメリカやカナダ、イギリス、ドイツ、フランス、スペイン、ベルギー、オーストラリア、スイス、インド、フィリピンなど20か国、イタリア、フィンランド、スウェーデンとは署名済みだが未発効(令和2年3月27日現在))に申請して受給する海外年金です。
 
社会保障協定の概略についてはこちらへ>>>
社会保障協定の詳しい解説はこちらへ>>>
 
■その他の雑所得
原稿料や講演料、印税、内職の所得のほか、生命(共済)保険契約等の契約に基づいて保険会社などから支給される「個人年金」、互助年金などが該当します。
 
年金の確定申告の必要書類
使用する確定申告書は、収入が年金や配当所得、一時所得、給与所得だけで予定納税額のない人は申告書Aを、それ以外の人は申告書Bを使います。
 
一定の要件を満たせば、年金所得者は確定申告が不要に
年金所得者は必ず確定申告をしなければいけないのでしょうか。いいえ、そんなことはありません。障害年金や遺族年金は非課税扱いの年金ですから、これらは申告不要です。
 
また、その年の公的年金等の収入金額の合計が400万円以下で、かつ、公的年金等以外の所得金額が20万円以下である人も申告不要です(=年金受給者の確定申告不要制度)。ただし、外国年金はこの制度の対象外ですので注意しましょう。

この制度の対象者であっても、公的年金等から源泉徴収されている人で各種の所得控除を受けられる人(例えば控除されていない社会保険料がある人や生命・地震保険料控除、医療費控除などを受ける人)は、源泉徴収された所得税の一部が還付される可能性が高いです。確定申告をする方向で考えるといいでしょう。

また、所得税の確定申告は不要でも、住民税の申告が必要な人(例えば、公的年金等の雑所得以外に所得がある人)は、住所地の市区町村にどうすればいいのか問い合わせましょう。

●確定申告は不要だが、住民税の申告が必要になる対象者
(参考:所沢市役所ホームページ)
公的年金等の収入金額が400万円以下であり、かつそれ以外の所得が20万円以下である方で、所得税の確定申告の必要はないが市民税・県民税の算定において各種控除を希望する方

公的年金等の収入が400万円以下の方の市・県民税申告に関するフローチャート(川越市役所ホームページより)
(注意)このフローチャートは、一般的な例を示しています。あくまでも目安としてご利用ください。
 

年金の所得額は、計算表で簡単に計算できる

国民年金は原則65歳から受給開始ですが、厚生年金や旧共済年金、確定給付企業年金、確定拠出企業年金、厚生年金基金、確定拠出年金などの公的年金等は人によって受給開始年齢が異なり、60歳頃から受給する人も少なくありません。

公的年金等の雑所得は、「公的年金等の収入金額の合計額×割合-控除額」で計算します。令和元年までは65歳を境に2区分でした。令和2年からは更に年金以外の所得額により3区分(1000万円以下/1000万円超え2000万円以下/2000万円超)されます。年齢と所得によって6パターンの計算式があるわけです。これは大変、と考えるのは早計です。下記の計算方法に従って金額を入れれば、簡単に算出できます。
公的年金等に係る雑所得の計算方法

出所:東かがわ市役所ホームページ

【例】公的年金等の収入合計額が400万円の人の雑所得の金額
●公的年金等以外の所等が1000万円以下の場合
65歳未満 → 400万円×75%-27万5000円=272万5000円
65歳以上 → 400万円×75%-27万5000円=272万5000円
 
●公的年金等以外の所得が1000万円超え2000万円以下の場合
65歳未満 → 400万円×75%-17万5000円=282万5000円
65歳以上 → 400万円×75%-17万5000円=282万5000円
 
●公的年金等以外の所等が2000万円超えの場合
65歳未満 → 400万円×75%-7万5000円=292万5000円
65歳以上 → 400万円×75%-7万5000円=292万5000円

【例】確定申告が必要な公的年金等の収入合計額が410万円の人の雑所得の金額
●公的年金等以外の所等が1000万円以下の場合
65歳未満 → 410万円×85%-68万5000円=280万円
65歳以上 → 410万円×85%-68万5000円=280万円
 
●公的年金等以外の所得が1000万円超え2000万円以下の場合
65歳未満 → 410万円×85%-58万5000円=290万円
65歳以上 → 410万円×85%-58万5000円=290万円
 
●公的年金等以外の所等が2000万円超えの場合
65歳未満 → 410万円×85%-48万5000円=300万円
65歳以上 → 410万円×85%-48万5000円=300万円
 

「公的年金等」と「その他の雑所得」を通算

公的年金等に含まれない個人年金は、原稿料や講演料、印税、内職の所得などと同じ「その他の雑所得」に分類され、「個人年金の収入金額-必要経費」で算出します。確定申告書の雑所得の欄に記入するのは、「公的年金等の雑所得」と「その他の雑所得」を通算した額(=合計額)です。
 

年金の確定申告時に注意すべき所得控除は4つ

年金の確定申告をする人で、70歳以上の人は次の4つの所得控除に注意してください。

配偶者控除
控除額は38万円ですが、その年の12月31日の年齢が70歳以上の配偶者については、控除額が10万円アップして48万円となります(いずれも、控除を受ける納税者本人の合計所得が900万円以下の場合)。

障害者控除
扶養配偶者や扶養親族に障害のある場合には、障害者控除27万円(特別障害者の場合は40万円、同居特別障害者の場合は75万円)も適用されます。

社会保険料控除(後期高齢者医療制度に属している人)
後期高齢者医療制度の保険料は、被保険者一人ひとりに対して保険料を計算し、原則として公的年金から引き落とします(=特別徴収)。

しかし、市区町村等へ一定の手続を行い、年金からの特別徴収に代えて、口座振替により保険料を支払った場合には、口座振替によりその保険料を支払った人(被保険者又は被保険者と生計を一にする配偶者その他の親族に限る)に社会保険料控除が適用されます(以上、国税庁「No.1130 社会保険料控除」より一部抜粋)。

配偶者の保険料が特別徴収されている場合は、世帯主が口座振替で支払い社会保険料の控除額を増やすことを検討しましょう。

寡婦控除・ひとり親控除
寡婦は27万円、ひとり親は35万円の控除が受けられます。それぞれの要件は次の通りです。なお、寡夫はひとり親に改正されました。

<寡婦の要件>
次の要件を満たす人で「ひとり親」に該当しない人
  • 夫と離婚した後再婚していない(事実婚を含む)人で扶養親族がおり、合計所得金額が500万円以下の人
  • 夫と死別した後、再婚していない人や夫が生死不明の一定の人で、合計所得金額が500万円以下の人。事実婚を含む。扶養親族の要件はない。
<ひとり親の要件>
婚姻(事実婚を含む)していない人や配偶者の生死が明らかでない人で、合計所得金額が500万円以下であり、かつ総所得金額等が48万円以下の生計を一にする子がいる人

確定申告は、初回は大変かもしれません。しかし年金の確定申告の場合、2回目以降は大部分が同じです。変わるのは、本人が65歳になったときや配偶者が70歳になったときなど年齢の節目のときです。

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