団塊の世代が定年にさしかかり、リタイアメントプランニングに悩む人が多くいます。なぜって? それは自分の年金受給額が58歳まではっきりしないから! 不確実を基に作ったプランニングは、まるで砂の上に建つ建物のようなもの、不安です。
この不安に社会保険庁が応えました。新サービスは、「55歳以上の人には過去の個人記録を使って年金見込額を算出し通知する。申込みはネットできる」というものです。
年金受給開始まで数年あるという人は、今後の年金改正や年金加入状況の変化から年金見込額が変わる可能性があります。そのような時には再度このサービスを利用して、年金見込額を算出すればいいわけです。
■試算は2種類
「厚生労働省 年金見込額試算」で行う試算は2種類――「年金額簡易試算」と「55歳以上が利用できる年金見込額試算」――です。
「年金額簡易試算」を利用できるのは、60歳未満で年金加入期間が合計25年以上ある人です。年金額は60歳で退職すると想定し算出されます。
55歳以上の人が利用できるのが「社会保険庁で管理している個人記録に基づいた年金見込額試算」です。結果は郵送されます。現在サービス利用者が多く、結果郵送までに2~3週間かかっています。
■55歳以上の試算
55歳以上が利用できる年金見込額試算の前提条件は:
・現在厚生年金加入中で60歳未満の人は60歳で退職する。また、60歳以上65歳未満の人は65歳で退職する
・国民年金加入中の人は、60歳まで国民年金保険料を納付する
を想定しています。
入力する情報は、基礎年金番号、住所、氏名、生年月日、勤務している(た)会社名などです。指示に従ってこれらを入力するだけで終了です。
入力した情報が、社会保険庁(社会保険業務センター)が管理している年金加入記録と一致した場合は年金見込額が試算され、一致しない場合は一致しない事項について回答が郵送されます。
また、試算申込日に年金受給資格期間を満たしてない場合には、試算ができません。その旨の回答が郵送されます。
このサービスを利用すると、60歳以降に受給する年金額が実態に近い数字で確認できます。厚生年金加入者の場合では、報酬比例部分だけの時期と金額、定額部分がプラスされる時期と金額が55歳から把握できるのです。
夫婦でこのサービスを利用し世帯の年金額を把握しようではありませんか。そうすれば早い時期からしっかりした老後設計を作ることができます。それは老後資金の運用を長期で考える余裕を持つことにつながります。
厚生労働省 年金見込額試算はこちらから
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