株の配当金を銀行振込で受け取る方法と配当控除のポイント

株を購入して1回目の配当金については、郵便振替支払通知書によって郵便局で受け取ることが多いようです。配当金に目もくれない短期売買の人は別として、多くの個人株主は配当金を楽しみに待っており、郵便振替支払通知書を受け取ると、郵便局に直行してしまいますが、ちょっと待って。

株の配当金の銀行振り込みと配当控除の確定申告について押さえておこう!

株の配当金の銀行振り込みと配当控除の確定申告について押さえておこう!


次回から配当金を銀行振込で受け取りたい人は、郵便振替支払通知書の裏面の「名義書換代理人/同事務取扱所の電話番号」を確認し、事務取扱所に「配当金振込指定書を送ってください」と電話してください。数日後、配当金振込指定書が送付されてきますので、必要事項を記入して投函します。

これで次回からの配当金は自動的に銀行に振り込まれ、郵便振替支払通知書の代わりに「配当金振込先のご確認について」と「配当金計算書」が送られてきます。

以上が従来の「配当金領収書方式」です。これ以外に次の3つの受け取り方式があります。

●個別銘柄指定方式 
銘柄ごとに配当金を受け取る口座を指定する。「配当金振込指定書」を提出しなくても指定の銀行口座に振り込まれるので、個別管理が可能。

●株式数比例配分方式
他の証券会社で保有する株式等も含め保有残高に応じた配当金が、指定の証券口座に一括して振り込まれる。NISA(少額投資非課税制度)、ジュニアNISA(未成年者少額投資非課税制度)で配当金を非課税で受け取るには、この方式を選択する必要がある。

●登録配当金受領口座方式
所有しているすべての株式等の配当金が指定したひとつの銀行口座に振り込まれる。ゆうちょ銀行の貯金口座は指定できない。手続きは利用している証券会社の窓口やホームページで行う。

配当控除と確定申告のポイント

平成23年度税制改正により、平成25年1月1日~平成49年12月31日までの25年間、復興特別所得税が課税されています。そのため、平成25年12月31日までに支払われた配当金からは10.147%(所得税および復興特別所得税7.147%+住民税3%)が、平成26年1月1以降に支払われた配当金からは20.315%(所得税および復興特別所得税15.315%+住民税5%)の税金が源泉徴収されています。

所得の額によっては、総合課税を選択し配当控除を利用して確定申告をすると、源泉徴収された「所得税と復興特別所得税と住民税」の一部が還付されることもあります。その際には、添付資料として「配当金計算書」が必要です。

【試算】
課税所得が180万円の給与所得者が配当金を2万円(源泉徴収前)受け取り、総合課税の確定申告をした場合、還付される所得税と復興特別所得税の額を計算してみましょう(計算中の*の税率は復興特別所得税を含む)。

●源泉徴収されている所得税額等

・給与から源泉徴収されている所得税と復興特別所得税の金額=180万円×所得税率5.105%(*)=9万1890円
・配当金の所得税と復興特別所得税の源泉徴収税額=2万円×15.315%=3063円
・源泉徴収されている税金合計額=9万1890円+3063円=9万4953円

●配当控除を受けるために確定申告した場合の所得税額等(総合課税)
・所得税と復興特別所得税の金額=(180万円+2万円)×所得税率5.105%(*)=9万2911円
・配当控除額=2万円×10%=2000円
・納付する所得税と復興特別所得税の金額=9万2911円-2000円=9万0911円

●還付される税金額
・源泉徴収されている税金額=9万4953円
・確定申告した場合の税金額=9万0911円
・還付される税金額=9万4953円-9万0911円=4042円
※計算には含んでいない住民税が別途、地方自治体から還付されます。

なお、特定口座の「源泉徴収あり口座」で申告分離課税扱いを選択すると、自動的にその年末に譲渡損失と配当所得の損益通算が行われます。この場合は配当控除が受けられませんので注意しましょう。

確定申告をするとかえって損するケースも

課税所得によっては、確定申告をすることで逆に税金を追納することになることもありますので、注意が必要です。目安となる課税所得の額は695万円以下(平成25年12月31日までは330万円以下)です。

源泉徴収と配当控除、所得による選択基準表

課税所得の金額によって、源泉徴収と配当控除の申告のどちらが税金面で有利かは異なる(平成28年2月10日筆者作成)


平成26年から税率が倍増。配当控除の申告をしたほうがますますお得に?

平成25年12月31日をもって配当金に対する軽減税率の適用が終了し、平成26年1月1日から配当金の源泉徴収税率20.315%(所得税と復興特別所得税15.315%、住民税5%)と平成25年の2倍以上になりました。これまでは配当だけで確定申告するのは面倒、と思う人も少なくなかったでしょうが、さて、これからはどうでしょうか。

配当等を含む年間所得合計額が33万円(=住民税の基礎控除額)以下の人は、確定申告するだけで源泉徴収された額全額が還付されます(基礎控除以外の控除は考慮せず)。これは簡単で、効果の大きな節約術だと思うのですがいかがでしょうか。

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