投資信託/投資信託関連情報

「投資信託は買ってはいけない!」は本当か

コストが高すぎて儲からない等、近頃目に付く投資信託批判の意見。投信は資産運用に不向きなのでしょうか。日本と海外の手数料比較もあわせ、投資信託の本当の強みとは何かを解説します。

やがら 純子

執筆者:やがら 純子

マネープラン入門ガイド

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投資信託と、個別の株式投資を単純に比較して、どちらが儲かる儲からないとはいえません。投資信託の本当の力は、別のところにあるのです
「投資信託はコストが高く、仕組みが複雑で、儲からない商品だ! 買ってはいけない」というような雑誌記事をよく見かけます。中には、そういう内容の特集を組む雑誌まであり、これがなかなか売れ行きが良いらしい。

その一方で、ファイナンシャルプランナーは「資産運用には投資信託が有効。とくに投資は初めてという方にはおすすめ」などと言います。いったいどっちなんだ!と混乱してしまいますね。

はっきり言います。「投資信託は儲かりにくい商品」です。でも、「負けにくい商品」でもあります。この「負けにくい」ことが、資産運用ではとっても大事であり、だからこそ多くのファイナンシャルプランナーが投資信託をおすすめするのです。


INDEX
■投資信託は「儲かりにくい」……P1
■「儲けやすい」より「負けにくい」が、結局、資産を増やす……P2
■日本の投資信託は、手数料が高すぎる?……P3
■あえて「買ってはいけない」というならば……P4


投資信託は「儲かりにくい」

「株で一発当てて、大儲けしてやろう」と思ったら、もっとも値上がりすると予想した株式に投資資金全額をつぎ込むという、本命1本勝負の方法が一番です。当たれば大儲けです。しかし当然、予想がはずれる場合もありますから、そんなイチかバチかの投資方法はリスクが大きすぎます。

そのリスクを減らすために、本命1本に絞らず、複数の株式や債券、不動産などに分けて投資をする「分散投資」が必要です。どれかが値下がりしても別のものが値上がりして、全体としては利益が出る、あるいは損失が出ても小さく抑えられますよね。しかし、一人でいろんなものに投資をするのは、お金がかかりすぎます。そこで、「大勢の投資家が少しずつお金を出しあって、共同でいろんなものに投資をしよう」と、今から140年ほど前に生み出されたのが、投資信託です。

複数のものに投資をした場合、すべてが同じように値上がりすることはありませんから、本命一本勝負で大当たりした場合に比べれば、当然、利益は少なくなります。投資信託はもともと儲かり度合いが小さい、「儲かりにくい」商品なのです。
注意:「儲からない」ではなく、「儲かりにくい」です。

そんな儲かりにくい投資信託で、資産を効率よく増やせるのでしょうか?
次のページは「儲けやすいより、負けにくいが、結局、資産を増やす」です。


■投資信託関連の参考記事
「投資信託、”売り時”はいつ?」
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