自己破産となったが、生活は安定した。希望の光が見えてきた。 |
借金はなくなっても生活はしていかなければ!
返済できないほどの借金を法的手続きにのせ、返済義務をなくして「はい、おしまい」ではありません。そんなことでは、せっかく苦境を乗り越えたことの意味が薄れ、また苦しむことになってしまうかもしれません。債務整理の大目的は、生活を立て直すことです。中村さんと今後の生活、特にどうやって収入を得ていくかを話しました。自己破産をしても、お店を続けることは可能な状況でしたので、引き続き美容室を経営していくことも考えました。しかし、中村さんは今まで十分にやるだけやってきて思うようにできなかった思いが強く、迷いに迷いましたが最終的には納得して経営していくことを断念しました。就職することを選んだのです。それは、勇気ある前向きな撤退とも思えました。
仲間が美容室をやっていて、手伝って欲しいという話しがあり、そこで仕事をしていくことにしました。手取りの収入は今までと比べやや下がりましたが、経営に伴う様々な苦労からは開放され、楽しく思いっきり仕事ができる環境になりました。
奥さんも近所のお店でパートをはじめ、月に7万円程収入を得ることができ、収入面は以前とはまったく違う安定したものになりました。
先日、その後どうかと思って電話してみたところ仕事がお休みだったようで「今日はこれから家族そろって、日帰り温泉に行ってきます。もちろん、お金はあまり使わないようにしますよ」と聞き、何だかしっかりしていてうれしく思いました。現在では少しですが、貯蓄をすることができるようにもなったようです。
このように、しっかり向き合えばピンチはチャンスに変えることができます。暗く、マイナスの先入観だけで自己破産などを捉えていては、自分を変えることはできないのかもしれませんね。
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