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子ども1人育てるお金は3000万円? 子育て費用はいくら必要?【動画でわかりやすく解説】

子育て費用や教育費はいくらなのでしょうか? 子ども1人育てるにはたくさんの費用がかかります。しっかりと備えておきましょう! 幼稚園、小学校、中学校、高校でかかる教育費やお稽古事などの費用、大学での学費など子どもにかかるお金を総チェック!

福一 由紀

執筆者:福一 由紀

ファイナンシャルプランナー / 仕事・給与ガイド

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子ども1人を育てるのに一体いくらかかるの?子育て費用は3000万円!?

「子ども1人を育てるのにウン百万円、ウン千万円……」といったデータを見ることがあります。このような金額を見ると、子どもが育てられない、1人はなんとかなっても2人は無理……といった話になってしまいます。

【動画でわかりやすく子どもの教育費を解説します】



確かに、子どもを育てるのにはお金は必要。でも、そんなに大変なものなのでしょうか? 全くお金がない状態で子育てをするのは無理ですが、必要なお金をしっかりと確認しておけば大丈夫。 結婚や出産を考える時に、ぜひとも確認しておきたい「子ども1人にかかる教育費」をご紹介しましょう。
   

子ども1人にかかるお金:幼稚園教育費は3年保育で平均70万円

【表1】幼稚園、小学校の年間学習費(単位:円)。学校に納めるお金の他に学校外活動費(お稽古事など)をいれた教育費の平均(出典:平成30年度子供の学習費調査 文部科学省)

【表1】幼稚園、小学校の年間学習費(単位:円)。学校に納めるお金の他に学校外活動費(お稽古事など)をいれた教育費の平均(出典:平成30年度子供の学習費調査 文部科学省・隔年調査のため2021年5月時点で最新)

表1は、幼稚園と小学校での教育費平均データです。学校に納付する「学校教育費」「給食費」、お稽古事や塾などの「学校外活動費」の年間合計額です。
 
公立、私立別に集計されていますが、公立幼稚園で約22万円、私立幼稚園で約52万円となっています。私立の方の学校教育費が高額になっていますが、2019年秋から始まった「幼保無償化」によって、この差は少なくなる見込みのため、幼稚園は年間23万円程度。3年間通ったとすると70万円ほどになります。
 

子ども1人にかかるお金:小学校は公立192万円、私立959万円

小学校になると、公立と私立の差が大きくなります。同じく表1より公立では年間約32万円。そのうち21万円ほどが学習外活動費。月額1万8000円相当が塾やお稽古事に使われているということですね。
 
私立になると一気に負担が増え、年間約159万円にも。私立の小学校に進学させるのは、かなりの負担を覚悟しないといけません。
 
小学校6年間でかかる教育費の平均は、公立で約192万円、私立で約959万円程度となります。

 

子ども1人にかかるお金:中学校は公立146万円、私立421万円

【表2】中学校、高等学校(全日制)の年間学習費(単位:円)。学校に納めるお金の他に学校外活動費(学習塾など)をいれた教育費の平均(出典:平成30年度子供の学習費調査 文部科学省)

【表2】中学校、高等学校(全日制)の年間学習費(単位:円)。学校に納めるお金の他に学校外活動費(学習塾など)をいれた教育費の平均(出典:平成30年度子供の学習費調査 文部科学省)


中学にあがると、1年間にかかる教育費の平均は公立約48万円、私立140万円程度となります。公立と私立で学習塾など学校外活動費の差は大きくありませんが、なんといっても学校に納める学校教育費が大きく変わってきます。
 
中学校3年間での教育費は、公立146万円、私立421万円ほどになります。

 

子ども1人にかかるお金:高校は公立137万円、私立290万円

高校になると、3年間の教育費は公立で137万円、私立で290万円となります。ここで注意したいのが、学校外活動費。1年間で公立17万円、私立25万円となっていますが、大学に一般受検で進学する場合には、この金額では収まらない場合が多くあります。大学の一般受験を考えるなら、最低でもプラス50万円程度はみておいた方がよいでしょう。

 

大学4年間の学費:国立242万円、私立文系400万円、私立理系543万円

【表3】大学に納付する授業料やその他費用の平均(単位:円)。国立大学、私立大学、学部によってかなりの差がでてくる(出典:令和元年度 私立大学入学者に係る初年度学生納付金、国立大学等の授業料その他の費用に関する省令 文部科学省)

【表3】大学に納付する授業料やその他費用の平均(単位:円)。国立大学、私立大学、学部によってかなりの差がでてくる(出典:令和元年度 私立大学入学者に係る初年度学生納付金、国立大学等の授業料その他の費用に関する省令 文部科学省)


表3は、私立大学、国公立大学別に入学初年度にかかるお金の平均です。2年目以降もこの授業料と施設設備費を支払うとすると、4年間で納付する金額は国公立大学で242万円程度なのに対して、私立文系で400万円、私立理系で543万円程度。進学する大学によって大きな差がでてきますね。

さらに、大学理系は学部4年プラス大学院修士2年の進学が多くなっています。となると、私立理系6年進学では802万円ということに!
 
また、自宅通学や下宿かによっても変わってきます。学生生活実態調査(全国大学生活協同組合連合会 2021年3月)によると、下宿生への仕送りの平均は前年よりも2400円減って月額7万410円。この仕送り、単純に4年間ではおよそ338万円、6年では507万円にもなります。下宿生となると、さらに負担が増えそうです。
 

子どもにかかる教育費:合計780~3000万円?

教育費の合計を2パターンでみてみましょう。
 
  1. 幼稚園、小学校から高校全て公立、国公立大学4年間
    合計787万円(幼稚園70万円、小学校192万円、中学校146万円、高校137万円、大学242万円)
  2.  幼稚園、小学校から高校全て私立、私立大学理系6年間
    合計2542万円(幼稚園70万円、小学校959万円、中学校421万円、高校290万円、大学802万円)

1は、大学進学までの最安値パターンで787万円でした。それに対して2は、オール私立に私立大学理系6年パターンで一番高額パターン(私立医歯系除く)と考えられ、2542万円となりました。さらに下宿となり仕送り6年分507万円が加算されるとなると、3049万円となります。

 

特別に必要な教育費だけを準備しよう

子どもにかかるお金は長期間にわたって必要なものです。一時にキャッシュ(現金)で何千万円が必要になるというものでもありません。高校までの子育て費用は、普段の家計の範囲内で考えればOKです。お稽古事や塾の費用などは、普段の家計のやりくりの範囲ですませる努力でやっていきましょう。

ただし、大学の教育費は簡単に出費できるものではありません。大学進学を考える場合は、子どもが小さい時から準備しておくことが大切です。また、家計の状況に合わせて公立や私立の学校を選ぶというのも重要でしょう。

また、大学の費用などに奨学金を利用している家庭もあります。これらの金額全てが準備できないから進学ができないという状況でもありません。これからかかる教育費と進学までに貯められるお金、家計から準備できるお金などをしっかり把握しておくことが大切です。

また、これらのお金はあくまでも「平均」ということも忘れずに。決して、これらのお金がないと子どもを育てることができないというものでもありません。子どもにかかるお金は長期間にわたって少しずつ負担するお金。計画的に備えて、子どもの成長を楽しみたいですね。

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