学費・教育費/中学校でかかるお金

公立・私立中学校でかかる学費はいくら?私立は公立の2.8倍かかる【最新データ】

中学校時代にかかる学費全般について、文部科学省『平成30年度子供の学習費調査』で見てみましょう。公立と私立に分けて考えます。公立中学校の学習費の総額は年約50万円、私立中学校の学習費の総額は1年で約140万円。私立は公立の2.8倍かかっています。

豊田 眞弓

執筆者:豊田 眞弓

教育費 ・ 奨学金ガイド

  • Comment Page Icon
<目次>  

中学生時代にかかる学費は?公立と私立を比較

子どもが中学生のときには、どのような学費がいくらくらいかかるのでしょう? 文部科学省『平成30年度子供の学習費調査』のデータを見てみましょう。(2021年2月時点で最新)

この調査によると、私立は公立の2.8倍かかっています。
 
中学時代にかかる学費はいくら?

中学時代にかかる学費はいくら?

 

公立中学校の学習費の総額は年約50万円

まずは公立中学校で、1年間に平均してかかるお金の合計と内訳を見てみましょう。
  • 合計:48万8397円↑
  • うち学校教育費:13万8961円↑
  • うち学校給食費:4万2945円↓
  • うち学校外活動費:30万6491円↑
(文部科学省『平成30年度子供の学習費調査』より)
*前回調査より高くなったものに↑、下がったものに↓、変わらないものに→を付けています(以下同)。

学年別推移で見ると次のようになります。入学年度以上に、3年生のときに学習費がかかるのは、高校受験のための塾代等がかさむためです。
  • 1年生:45万6582円↓
  • 2年生:43万6183円↑
  • 3年生:56万9348円↓

次に、学校教育費と学校外活動費の内訳について見てみましょう。
 

公立中学校の学校教育費の内訳

公立中学校の学校教育費の年額の内訳は次のとおりです。
  • 授業料……0円→
  • 修学旅行・遠足・見学費……2万6217円↑
  • 学校納付金等……1万6758円↑
  • 図書・学用品・実習材料費等……2万5413円↑
  • 教科外活動費……2万9308円↓
  • 通学関係費……3万7666円↑
  • その他……3599円↑
前回調査に比べて増減はありますが、大きな変化はありません。
 

公立中学校の学校外活動費の内訳

公立中学校の学校外活動費(年平均)の内訳は次のとおりです。
  • 家庭内学習費……1万3229円↓
  • 家庭教師費等……2万777円↑
  • 学習塾費……20万2965円↑
  • その他……6618円↑
  • 体験・地域活動……1484円↓
  • 芸術文化活動……1万5865円↓
  • スポーツ・レクリエーション活動……2万9167円↑
  • 教養・その他……1万6386円↑
学校外活動費の中で、学習塾費が突出しているのがわかります。
他の金額も含め、前回調査に比べて増減はありますが、大きな変化ではありません。

続いて私立中学でかかる学費も見てみましょう。
 

私立中学校の学習費の総額は1年で約140万円

首都圏や一部地域では、「中学から私立」という選択も注目されています。

私立中学校で、1年間に平均してかかるお金の合計と内訳は次のとおりです。
  • 合計:140万6433円
  • うち学校教育費:107万1438円↑
  • うち学校給食費:3731円↓
  • うち学校外活動費:33万1264円↑
(文部科学省『平成30年度子供の学習費調査』より)

学年別推移で見ると次のようになります。
  • 1年生:162万4661円↑
  • 2年生:123万122円↑
  • 3年生:136万2389円↑
私立中学校は学習費がかさみ、しかも前回調査より合計では7万円ほどアップして約140万円になっています。これは公立の約50万円と比べると、約2.8倍かかっています。特に、私立は入学金があるため、入学年度はほかの年よりも学習費がかかります。
 

私立中学校の学校教育費の内訳

私立中学校の学校教育費(年平均)の内訳は次のとおりです。
  • 授業料……42万8574円↑
  • 修学旅行・遠足・見学費……8万2578円↑
  • 学校納付金等……30万5130円↑
  • 図書・学用品・実習材料費等……5万198円↑
  • 教科外活動費……5万5796円↓
  • 通学関係費……14万765円↑
  • その他……8397円↑
公立中学に比べて全般的に高いですが、特に授業料学校納付金等通学関係費がかさんでいるのがわかります。前回調査に比べ、目立って増えたのは学校納付金等でした。
 

私立中学校の学校外活動費の内訳

私立中学校の学校外活動費についても、その内訳を見てみましょう。
  • 家庭内学習費……2万8534円↓
  • 家庭教師費等……3万1174円↑
  • 学習塾費……15万3365円↑
  • その他(補助学習費)……7273円↑
  • 体験・地域活動……1万40円↓
  • 芸術文化活動……4万5181円↑
  • スポーツ・レクリエーション活動……2万4358円↓
  • 教養・その他……3万1339円↑
やはり学習塾費がかさんでいるのがわかりますが、実は公立中学に比べ、私立中学の塾代の方が年間で約5万円ほど抑えられています。塾に行かなくて済むように私立中高一貫校に通わせる、というご家庭があるのもうなずけます。一方で、私立に行ってなおかつ塾代がかさむのは過重な負担となります。

とはいえ、トータルでは私立の方がだんぜん学習費はかかります。中学の後には高校、大学と進学が控えていることも頭に入れて、無理のない進路選びをしたいものです。

【関連記事】
【編集部からのお知らせ】
・「家計」について、アンケート(2024/3/31まで)を実施中です!

※抽選で30名にAmazonギフト券1000円分プレゼント
※謝礼付きの限定アンケートやモニター企画に参加が可能になります
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます