東京地区私大学教職員組合連合の「家計負担調査 」(2019年5~7月、対象:首都圏14大学・短大の新入生、回答:4,419人)によると、教育費負担は親にとって厳しい内容であることがわかります。受験から入学までにかかる費用は、自宅通学者158万円に対し、自宅外通学者は220万円でした。

 
親にとっては大きい教育費の支出

親にとっては大きい教育費の支出



  受験から入学までにかかる費用は、自宅通学者が158万3,133円に対し、自宅外通学者は220万633円でした。自宅外通学者の費用を前年度と比べると、「家賃」が600円増加、「敷金・礼金」が500円増加、「生活用品費」が400円減少しました。

自宅外通学者の大学の初年度納付金は、受験から入学までの費用のうち60.7%で、それ以外の費用がかかっていることがわかります。ちなみに、自宅通学では84.4%です。

 

自宅外通学者の入学年の費用は299万円

自宅外通学者の入学年にかかる費用は299万3,133円で、前年度と比べ2万7,600円増加しました。仕送り額(4月~12月)は79万2,500円で、前年度より1万1,400円も増加しました。

 

自宅外通学世帯の入学年の費用は親の年収の1/3弱

一方で、自宅外通学世帯の入学年にかかる費用が親の年収に占める割合は32.2%で、やや上がりました。

私大生を送り出す世帯の平均年収は、2002年度以降1,000万円を割り込み、2019年度も前年比0.3%増の942万5,000円。自宅外通学者を送り出す親の負担の重さがにじみます。 

 

仕送り額は過去最低水準!

自宅外通学の子への仕送り額は、費用がかさむ5月で9万7,700円、出費が落ち着く6月で8万5,300円。6月時点の仕送り額は過去最低水準となった昨年度より2,200円増加しています。

家賃は6万3,400円で微増し、しかも、仕送り額に占める割合は74.3%。学生も生活がラクではないことがうかがえます。仕送り額から家賃を引いた生活費は2万1,900円で過去最低の昨年より1,600円の増加です。

これを30日で割ると、自宅外通学者の平均生活費は1日730円ということに。最も高かった1990年度は1日2,460円でしたので、3分の1以下の金額となっています。

 

4人に1人が入学費用を借金で調達!?

入学費用を借入れでまかなった世帯は、自宅外通学では4人に1人でした(自宅通学は5人に1人)。借入額の平均は、自宅外通学者の場合が222万6,000円で、借入額は前年度から5万4,000円減少しています。

自宅通学者の借入額は170万3,000円で、自宅外通学は自宅通学より52万3,000円多く借入れをしていることになります。

 

奨学金を希望する世帯が68%

自宅外通学者で日本学生支援機構を含む奨学金の希望者は68%でした。実際に申請した割合は、自宅外通学者では奨学金希望者の6割強。当然ながら、費用がかかる自宅外の方が奨学金の利用が多くなっています。

また、奨学金を希望したものの申請しなかった理由は「申請基準に合わない」が最多でした。それ以外で多いのは、「返済義務がある」が25.4%で、この回答は過去4番目に高い水準でした。

 

教育資金の準備はしっかりと

世帯年収が伸び悩む中、私大生、特に自宅外学生を送り出す世帯では、学費は大きな負担です。
2020年度からは、一定以下の年収の世帯では、消費税を財源として「高等教育無償化(大学無償化)」も始まり、負担の軽減が進みました。

しかし、該当しない層では教育費の負担はこれまでと何ら変わりません(無利子で借りられる第一種奨学金の条件は緩和しましたが)。

子供が希望すれば大学や専門学校へ行かせてあげたいと思うご家庭では、いずれにしても教育資金の準備はしっかり行っておきましょう。油断せずに準備しておくことが大事です。

参照:私立大学の家計負担調査

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