晩婚化で増える「遅産みさん」

遅産みさんは長期のお金のやりくりの工夫が必要です

遅産みさんは長期のお金のやりくりの工夫が必要です

晩婚化の影響もあって、遅く子を持つ「遅産みさん」世帯が増えています。

厚生労働省「人口動態調査(平成29年)」によると、昭和60年時には、女性が出産する年齢は5歳刻みで25~29歳が47.7%と最も多かったものが、平成17年以降は30~34歳が中心になり、割合も増えていきます。

平成29年に第一子を出産した人が最も多かったのは「30~34歳」で、次が「25~29歳」。さらに「35~39歳」が続きます。「40~45歳」の初産も1.9万人もいます。

遅産みさんは、育児期間は体力面できついと言われます。

反面、共働きなら経済力があることが多く、また、母親が仕事である程度のキャリアを積み、さまざまな経験もした後なので、精神的にもゆとりを持って子育てができるというメリットがあるとも言われています。
 

三大支出のバランスに注意!

ただし、遅産みさんならではの注意点があります。

遅産みさん世帯は、「人生の三大支出」のバランス配分に気を遣う必要があるのです。三大支出とは、マイホーム、子供、老後にかかるお金です。
 

マイホームを買うなら退職金をあてずに買える規模に


まず、マイホーム資金。これからマイホームを取得する場合は、ローンを返済しながら、子供の教育費負担、自分の老後資金準備(場合によっては親の介護も)と大波が重なる可能性があります。

「退職金でローンの残債を返せばいいや」などといった甘いローンプランは避けた方がいいでしょう。また、短期の固定金利選択型や変動金利などで借入をするのも避けましょう。

これから買うのであれば、頭金をたくさん入れて、できるだけ定年退職までに返し終わるようなムリのないローンで済むような規模の家に抑えましょう。

場合によっては、マイホームのレベルを落とす必要もあるかもしれませんが、退職金は老後資金と考え、ローン返済に当て込まないことが大事です。
 

教育資金もしっかり準備を

次に教育資金ですが、遅産みさんに限りませんが、子供が生まれたらすぐに積立を始めるなど、計画的な準備が必要です。

国公立中心で大学のみ私立文系の例であれば、高校・大学時代の分として、自宅通いなら300万~500万円、下宿になるなら500万~700万円を目標に準備しておきましょう。

私立中心のコースなら、私立に入ってからは、たとえ小・中学校であっても年間100万円以上の支出ペースに耐えられるようにしておく(貯蓄しておく、あるいは収入を増やす)ことが大事です。

年代的に見て、すでにある程度の貯蓄がある世帯も多いでしょうから、その中から、「教育資金用」の貯蓄をあらかじめ確保してしまうのも手です。
 

老後資金の準備は油断をしない

最も注意したいのは、老後資金の準備です。遅産みさんの場合、住宅ローンの返済や教育費負担が重くなる時期などと重なるため、意識しないでいるとついつい後回しになりがちだからです。

結局、老後資金は一気に貯めることはできないので、「細く長く」準備をすることが大事です。

目標額は、どんな暮らしを送るかにもよって変わりますが、会社員・公務員世帯なら、退職金を含め3000万円程度以上を目安に準備をしましょう。自営業で退職金がなく、公的年金が不十分な人は、さらに高めの目標を立てておきましょう。
 

「親の介護」も見過ごせないリスク

三大支出ではありませんが、「親の介護」も見過ごせないリスクです。

親の介護については、個々の状況で異なります。原則は親自身のお金で介護費は出してもらうのが理想ですが、すでに約1割の高齢者が子どもに費用を見てもらおうと考えているというデータもあります。

あらかじめ状況を確認して、きょうだいで話し合って準備しておいてはいかがでしょう。いずれにしても、遠距離介護が長期化したり、休職で収入が減った時の費用として多少の準備はしておきましょう。このお金は、使わなかったり余った場合には、自分たちの老後資金に回すことができます。

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