「認定こども園」が作られた理由は?
「認定こども園」として認定される施設には、具体的には次の4つのタイプがあると想定されています。
<1> 既存の認可幼稚園と既存の保育所が一体化する「幼保連携型」
例:「いずみこども園」(東京都千代田区)
<2> 既存の幼稚園に保育所機能を加える「幼稚園型」
<3> 既存の保育所に幼稚園機能を加える「保育所型」
<4> 都道府県が独自で認める「地方裁量型」
「認定こども園」が作られた理由は?
ところで、「認定こども園」は、なぜ必要だったのでしょう? その理由としては、いくつか挙げられます。
最も大きな理由は、「保育所待機児童ゼロ作戦」に基づくものでしょう。共働き世帯が増えたことで、保育所の待機児童は都市部を中心に約2万3000人もいる現状を解決することが求められたのです。
2つ目としては、保育所の入所希望者が増える一方で、幼稚園の入園者は減少するばかりです。こうしたバランスの悪さを解決する手段でもあったといえます。
また、3つめとして、保育所だと長時間預かってもらえても子供の「生活の場」という面が強く、教育の面でももう少し何とかならないかしらと願う親御さんも少なくなかったのではないでしょうか。こうした面からも、幼保一体の潜在的ニーズが高まっていたと思います。
4つ目としては、幼稚園の利用者は4時間しか預けられず、パートに出るにも中途半端で、自由な活動もできないと悩んでいた人も少なくありません。専業主婦でも、あるいは幼稚園ママ世帯でも、もっと長く子どもを預けたいと考える人は少なくなかったでしょう。
育児で悩んでいるのは専業主婦の方が多いというデータもあって、専業主婦家庭でも制限せずに預けられる仕組みは必要だったと思います。
それらが今回の「認定こども園設置法」の成立の理由といえます。