マタニティマークとは?
「マタニティマーク」は、厚生労働省が「妊産婦にやさしい環境作り」を実現するための施策の1つとして、平成18年2月に公募を通じて決まったものです。厚生労働省のサイトでは次のように説明されています。
マタニティマーク
<マタニティマーク>
・妊産婦が交通機関等を利用する際に身につけ、周囲が妊産婦への配慮を示しやすくするもの。
・交通機関、職場、飲食店、その他の公共機関等が、その取り組みや呼びかけ文を付したポスターなどとして掲示し、妊産婦にやさしい環境づくりを推進するもの。
公募を通じて、最終的に上のマークに決定したそうですが、やさしい印象のイラストですよね。
マークは、営利目的でなければ、厚生労働省ホームページからダウンロードして、個人、自治体、民間団体等で自由に利用することもできます。
【参照】厚生労働省のサイト
マタニティマークが作られた理由
「妊娠初期だと妊婦かどうかわかりにくい」「妊娠中期・後期でも、妊婦さんなのかはっきりしない人もいる」
その通りです。私などは、万年妊娠7カ月の体型のため、きっと惑わせたのではないかと心配です。電車の中で席を譲るにしても、妊婦さんでない方を妊婦さんと間違うなんてとんでもない失礼があってはいけませんし、お互いに気を遣いますよね。
体調がすぐれないときなどは、妊婦さんも座りたいのに、シルバーシートに座る若者の前に立っても、多少お腹がでていても代わってもらえないこともあります。
逆に、妊婦で辛いがゆえにシルバーシートに座らせていただいているのに、周囲からの「高齢者に席を譲りなさいよ」という視線が刺さることもあるでしょう。
マタニティマークをつけることで、堂々と「妊婦宣言」をすることで、席を譲ってもらいやすくしましょう、というのが目的です。
キーホルダーのサイズは直径5センチの丸型で、バッグなどにちょっとつけておくことができます。
どこでもらえる?
「マタニティマーク」キーホルダーの無料配布を主に行っているのは、・自治体
・鉄道事業者(扱っていないか聞いてみましょう)
などです。このほか、一部の妊婦さん向け雑誌などでも配布していることがあるようです。
マタニティマークをもらえるのは妊産婦とその家族。JR東日本は首都圏の主要な駅のみ、私鉄はほぼ全駅で配布しているそうです。
マタニティマークで命を守る
私が妊婦を経験した二十数年前には、妊娠8、9ヵ月で電車に乗っても、席を譲っていただくことはあまりありませんでした。やむを得ず満員電車に乗るときは、おなかを圧迫しないよう必死でガードしていました。働く妊婦は肩身の狭い思いをしていたように思います。当時、マタニティマークがあったらどんなに助かったでしょう。
自分と子どもの「命」を守るためにも、妊婦さんはマタニティマークを上手に活用しましょう!
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