駅の階段でいきなり!
地下街への階段 |
真昼といえども、地下街に通じる階段ということですから、どの程度の人の流れがあったか不明ですが、目撃者がいない瞬間を狙ってのことだと思われるため、階段には他にほとんど人がいなかったのではないでしょうか。おそらく階段を下っていたところ、階段の踊り場か途中で声をかけられて、知らないと言ってそのまま降りていこうとしたところ、刺された……。駅構内には防犯監視カメラがあるはずですから、男は階段を上がって地上に逃走したのではないでしょうか。
「道を尋ねられる」というのは、一見、日常的なことでもあります。「よく人に道を訊かれる」という人もいます。他にもたくさんの人がいるにも関わらず、なぜか自分のところに来る、という人もいるようです。しかし、本当に道を尋ねられるだけなら問題はないのです(ほとんどの場合は問題ないはずです)が、刃物で切りつけられるなどもってのほかです。ところが、見知らぬ人に近づくためには、道を尋ねるのが1番自然に思えるようです。
「すみません」に油断しない!
実際、本当に困っていたら、周囲にいる人に道を尋ねるのは自然なことでしょうし、お互い様ということで、親切心を期待し、応えるというのが当たり前というものでしょうが、中にはこの“親切心”を裏切る、親切に対して仇を返す人がいることを忘れてはなりません。子どもや女性に悪いことをしようとする人物が「道を尋ねる」ことをきっかけにすることは知られています。「すみません」と、声をかけられるのは、やはり特に何も考えずに歩いていたり、信号待ちなどで立っているときが多いようです。急いでいる様子や走っている人にわざわざ道を尋ねようとはしないでしょう。といっていつでも走っているわけにもいきません。もし、声をかけられたくなかったら、声をかけそうな人が近づいてくることを避けなくてはなりません。いち早く察知してその場から立ち去るようにすることです。
そのためには、常に周囲に目を配っていることが大切です。自分の周りにどんな人がいるのか、どういう様子なのか、を目で見て確かめておくことです。見知らぬ人に「すみません」と声をかけさせる隙を作らないことなのです。もちろん、本当に道に迷っている様子で困っている人に積極的に親切に道を教えてあげることは問題ないでしょう。
パーソナルスペースを確保せよ!
「パーソナルスペース」という言葉があります。たとえば、75~120cm以内に、親しくない人が入って来ると違和感や不快感を感じるといった、個人対個人の間の間隔ですが、混雑した電車内と路上や他の場所ではまったく意味が違ってきます。つまり、状況によってパーソナルスペースは、範囲が違ってくるのです。たとえば、夜道では数メートル以上離れていても、見知らぬ異性が接近してくるような場合は緊張するかもしれません。個人差もありますが、状況差もあるわけです。基本的には、襲い掛かられない距離、すなわち腕を伸ばしても届かない距離120cm以上、できれば150cm以上は、距離を保ちたいものです。走ってきたり、飛び掛られたりした場合は、この距離以上離れていなくてはならないでしょう。状況によって、他人との距離感を意識して、適度な距離を保つことを日ごろから意識しているといないとでは、いざというときの結果に違いが出るでしょう。常に状況判断をしていることが大切なのです。