期間短縮型と返済額軽減型
繰上返済の効果を正しく理解して、上手に利用しましょう
まずは、この2つの方法の効果をシミュレーションしてみましょう。
<例>借入額3000万円、金利3%、返済期間30年、ボーナス払いなし、3年後に100万円を繰上返済
同じ時期に同じ金額を繰上返済した場合の効果は、期間短縮型の方が大きくなりますが、返済額が減った分にも注目しましょう
同じ時期に同じ金額を繰上返済した場合の利息軽減効果は、上記の例の場合には68万円もの差になります。期間短縮型の方がお得ということが一般的に知られているため、期間短縮型を利用する場合が多いでしょう。
自分のケースで繰上返済の効果を知りたい場合には、金融機関のサイトなどで確認することができます。
【参考】
三井住友銀行 繰上返済シミュレーション
みずほ銀行 繰上返済シミュレーション
住宅金融支援機構 返済方法変更シミュレーション
返済額軽減型は損ではない
繰上返済の効果は、上記のような比較をされることが多いので「期間短縮型の方が得」という定説になってしまっています。しかし、実際には、返済額軽減型で繰上返済を行えば、毎月浮いてくる金額があるのです。その分も繰上返済にまわすとどうなるでしょうか?<例>3年後に100万円を繰上返済したあと、毎月繰上返済も含めて12万6,481円を返済していく
返済額軽減型で繰上返済を続けていくと、返済額がゼロに近づいていきます
このように返済をしていくと、343回で毎月返済額はゼロになり完済。つまり、期間短縮型で行った場合と同じになります。このような方法をとるメリットは、約定返済額が次第に少なくなっていくこと。約定返済額を少なくしておくことにより、将来、もし返済が厳しくなってしまった場合などに対処しやすくなります。
ただし、繰上返済手数料を考慮することが必要です。マメに繰上返済をすることを考えるのであれば、手数料がかからない、1万円など少額での繰上返済ができるなどの利便性も重要になります。