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金利上昇!どちらが得?10年固定vs長期固定

今後金利が上昇すると考えるなら長期固定金利が安心。でも、長期固定の金利が高くなり、金利が低い10年固定も魅力的。どちらがお得かは、今後の金利次第。金利上昇によって、どのくらいの差が出てくるのか検証してみます。

高田 晶子

執筆者:高田 晶子

住宅ローンガイド

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30年返済なら安心度は長期固定に軍配

イラスト
10年固定と長期固定、どちらがお得なの?と迷ったら具体的な数字で検証しましょう
今後金利が上昇していくと考えるのなら、長期固定金利を選ぶのが安心。長期固定金利なら、今後の金利動向を気にせずにすみ、長い返済期間中、安心して返済をしていくことができます。とは言え、変動金利型や10年固定などの金利の低さは魅力的。さほど金利が上昇しなければ、長期固定金利の方が結局総返済額も多くなってしまうかもしれません。

これから金利が上昇する、という時期の金利タイプ選びとしては、3年固定や5年固定は、資金余裕度が高い人や、借入額が少ない人以外はリスクが大きいと考えられます。その点、10年固定なら、固定期間が10年あり、その間に繰上返済を行って元金を少なくしたりなど、11年目以降に備えて準備する期間も十分あると言えます。

それでは、将来の金利がどのくらいであれば、10年固定の方が得になるのか、検証してみましょう。下記は、借入額3,000万円、30年返済(ボーナス返済なし)の場合、将来の金利によって、毎回返済額と総返済額がどう変わるかを試算したものです。

・30年全期間固定の金利 2.5%
・10年固定の金利    当初10年間1.8%、11年目以降店頭金利から‐1.3%

<全期間固定vs10年固定、借入額3,000万円、30年返済の場合>
長期VS10年固定

将来の店頭金利が4.5%になると、10年固定の総返済額の方が多くなる。

全期間固定と10年固定を比較すると、当初の毎回返済額は1万円以上も10年固定の方が安くなります。これだけ違うと、10年固定はかなり魅力的ですね。しかし、10年固定の返済額は11年目以降の金利によって変わってきます。店頭金利が4%(適用金利は2.7%)なら、10年固定の方が毎月返済額も安く、総返済額でも約157万円も少なくなります。4.5%になると毎月返済額は10年固定の方が高めに。総返済額は若干10年固定の方が高くなりますが、全期間固定とほぼ同水準。店頭金利が5.0%になると傾向は一変します。毎回返済額も1万円近く高くなり、総返済額でも100万円以上多くなってしまいます。

上記の金利例での比較の場合、将来の金利が4.5%程度で、ほぼ同じような総返済額になると考えられます。将来の金利水準がそれより低いと予想するのであれば、10年固定を、それより高いと予想するのであれば長期固定が良いでしょう。過去の金利を参考にするならば、平均的な金利水準は4~4.5%程度。この水準だと仮定すれば、長期固定でも大きな損ではなさそうです。もう少し金利が高めに推移した時のことも考慮すると、長期固定の方が安心度は高いのではないでしょうか。

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この比較は、30年返済のものでした。返済期間が短くなると傾向が少し変わってきます。20年返済の場合を次のページで見てみましょう。
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