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将来の返済額を下げるには!?(2ページ目)

通常、住宅ローンの返済額は金利が変更される以外は、完済まで一定です。でも、長い人生、余裕があるときもあれば、家計が厳しいときも。将来の返済額を下げる返し方をすれば、安心感が高まるのでは?

高田 晶子

執筆者:高田 晶子

住宅ローンガイド

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みずほ銀行「返済額増額指定サービス」

みずほ銀行では、返済の途中で、一定期間返済額を増やすことができるサービスをしています。増額を指定できる期間は、6ヶ月以上5年以内、返済額の変更手続きをするには、1回あたり5,250円の手数料がかかります。

例えば、3,000万円を35年返済で借入れし、3年後に子どもが小学生になり家計に余裕が出てきたので、4年目から5年間、返済額を増やしたとしましょう。どのくらいの効果が出るでしょうか?

<例>3,000万円、35年返済、金利3%の場合(ボーナス返済なし) 
当初の毎月返済額  115,455円
      ↓
4年目から5年間、返済額を180,000円に増額
      ↓
9 年目からの毎月返済額 96,649円、節約利息 約222万円

上記の例では、毎月返済額を5年間、64,545円増額しました。これにより、毎月自動的に、返済額軽減型での繰上げ返済が行われていることになります。その結果、10年目からの返済額は当初の返済額よりも、約18,000円少なくなります。

5年間分まとめて、返済8年終了時に387万円の繰上げ返済をした場合と、どのように結果は異なるのでしょうか?

<例>3,000万円、35年返済、金利3%の場合(ボーナス返済なし) 
8年終了時に387万円を返済額軽減型で繰上げ返済
      ↓
9年目からの毎月返済額 98,013円、節約利息 約178万円

繰上げ返済は、時期が早ければ早いほど効果が大きくなるため、まとめて行うよりも、マメに行う方が、引き下げ額も、利息節約効果も大きくなります。また、このサービスでは、返済額変更手続き時に5,250円がかかりますが、その後の毎回の返済時には繰上げ返済手数料もかかりません。なお、当初指定した期間中に返済額の増額を中止したり、金額を変更したりすることも可能ですが、その際にも手数料5,250円がかかります。返済額を増加する期間をさらに引き延ばしたいという場合には、再設定することができますが、手数料は同様にかかります。

住友信託銀行 「自動返済」

住友信託銀行の「自動返済」は、毎月の返済日に、返済口座の預金のうち、住宅ローン返済分を引いても指定残高を超える額(1万円以上)が残る場合に、自動的に一部繰上返済してくれる仕組みです。繰上返済の仕組みは返済額軽減型が適用されるので、上記みずほ銀行の場合と同様な効果が得られます。

「自動返済」の手数料はかかりません。ただし、この返済方法を利用するためには、保証料を内枠方式(当初一括払いではなく、金利に上乗せする方法)にしなくてはならないため、契約時に注意しましょう。

三井住友銀行「住宅ローン定額返済プラン」

三井住友銀行にも「住宅ローン定額返済プラン」があります。ただし、この返済方法は、変動金利タイプの場合のみ利用できるものです。通常の返済額よりも、多い金額を指定して返済していくもので、変動金利は、一般的には5年ごとに返済額が見直されますが、この「住宅ローン定額返済プラン」を利用すると見直しはなく、一定額を返済していくことができます。通常の返済額よりも多く支払うことにより、元金が早く減るので金利変動のリスクを抑える効果もあります。

将来の返済額を少なくすることができる、元金均等を利用する場合の注意点は次のページで。
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