払込期間の選び方は主に4パターンある
払込期間の違いによる保険料の特性、ライフプラン上の特性の両面から考えることで、最適な払込期間が導き出せます。ライフプラン上の特性や収入・支出の額は人それぞれであり、保険料に対する考え方も人によって違うため、自分の考えに一番近いものを選ぶとよいでしょう。払込期間の選び方の例としては、次の4つが挙げられます。
■収入のある期間に合わせる
オーソドックスな考えで、払込期間を退職の年齢である60歳迄や65歳までに設定します。保険料相当分の収入は最初からないものと考えておくと気が楽です。逆に、収入から生活費などを使っていき、運良く余っていたら保険料を払うようなつもりでいると、失効になってしまう危険性があります。50歳を超えて加入する場合、保険会社によっては払込期間にいろいろと制約があるので、注意が必要です。
■支出がピークを迎える時期を外す
子どもを育てる場合は、どうしても一定の時期に教育費の負担が大きくなります。これはあらかじめわかっていることであり、大変な時期もおおよそ検討がつきます。であれば、教育費の負担が大きくなる前に保険料を払い終えておこうという考えもできます。
例えば、40歳女性で現在子どもがいない場合、払込期間を55歳に設定しておくと、これから子どもができても高校に行く前には保険料を払い終えるので、教育費負担の大きい時期と重ならずにすみます。
■手元の資金を有効活用し、まとめ払いをする
日本はもう長いこと超低金利状態が続いています。これでは資産を増やそうと考えて預金等をしてもほとんど増えません。であれば、保険料を前倒しでまとめて払ってみてはいかがでしょうか?
例えば、40歳女性が新たに保険に加入する場合、保険料の負担感から払込期間を終身にする人も多いです。しかし、1ページ目の例では、払込期間が終身だと85歳まで払い続ければ約213万円にもなります。もっと長生きすれば保険料合計はさらに膨らんでいきます。
年金生活者が限られた収入から保険料を払っていくことは大変なことです。もし手元にあるお金を保険料支払いに優先的に使えるなら、例えば払込期間を55歳にすると合計で約42万円も払う保険料が少なくてすみます。しかも表で挙げた保険料は月払いなので、年払いや前納払いにすると保険料はもっと少なくすみます。
※前倒しで払っていく場合、長生きしないと結果として割高な保険料になってしまうことも考えられます。
■月々の保険料がとことん安くなる払込期間を選ぶ
まとまったお金が毎月口座から引き落とされると、誰でも負担が気になります。しかし金額が小さければ気にならない人もいるでしょう。そのような人は、とにかく月々の保険料が気にならないくらい安い設定にしてみるとよいかもしれません。
1ページ目の例でみると、25歳女性で払込期間を終身にすると、月々の保険料は3330円です。3000円程度の支出であれば特に気にならない人もいるはずです。ただ、この場合、実際に払う期間が85歳までと考えると、60年も払い続けなければなりません。気が遠くなるほどの長期間であり、選択には慎重な判断が必要です。
今回は終身の医療保険を例に挙げて考えましたが、医療保険には保険期間が10年、もしくは60歳まで等の定期タイプもあります。自身のライフプランや保険料から、理想的な払込期間をぜひ導き出してみてください。
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