花粉症症状が夜もひどい……「眠れない」「目が覚める」不眠で負のスパイラルに
花粉症の症状がつらい人は、毎日70分の睡眠時間を失っているという報告もあります
■花粉症の時期に最もつらいと感じるときは?
1位:就寝時 27%
2位:仕事中・デスクワーク時 21%
3位:睡眠中 20%
4位:人と話をしているとき 6%
5位:起床時 5%
睡眠中とその前後が最もつらいと感じる人が過半数の52%もいるようです。特に男性の32%は、睡眠中が最もつらいと答えています。今や日本人の4人に1人は花粉症ですから、花粉症の時期は睡眠障害が急増していることが考えられます。
■鼻がつまって一番困ることは? (複数回答可)
1位:睡眠 81%
2位:呼吸 74%
3位:仕事・勉強 40%
4位:食事 35%
5位:会話 33%
この結果もまた少し意外なものです。息のしにくさやコミュニケーションよりも、眠れないことの方が、困ることとして上回っています。さらに睡眠は、仕事や勉強、食事などのシーンでも困るケースが多いわけですから、多くの人が日常生活が苦痛を感じていることがよくわかります。ちなみに、花粉症の時期になるといびきが増えると感じる人は、64%もいました。
■花粉症による睡眠障害は?
1位:ある 44%
2位:たまにある 43%
3位:あまりない 12%
4位:まったくない 1%
花粉症の人の9割近くが、花粉症時期はそうでない時期と比べて寝つきが悪くなる、あるいは眠りが浅くなる、と感じています。どのくらい睡眠が障害されているかというと、花粉症時期の平均睡眠時間は、そうでない時期に比べて、1.2時間も短くなることが分かりました。
■ 花粉症悪化の原因は?
1位:睡眠不足 28%
2位:薬を飲まないこと 22%
3位:不規則な生活 14%
4位:仕事によるストレス 12%
5位:食生活 8%
ここでも、睡眠が第1位です。ここまでの結果をあわせて考えると、花粉症が睡眠障害を招き、睡眠不足がさらに花粉症の症状を悪化させているように感じる……という負のスパイラルがあるのが見受けられます。どこかでこの悪循環を断ち切らないと、仕事や日常生活に大きな支障が生じたり、事故などの危険性も懸念されます。
■よく眠れた日とそうでない日の違いは? (複数回答可)
1位:体調が良くなる 54%
2位:気持ちが明るくなる 49%
3位:日中、眠くならない 42%
4位:頭の回転が良くなる 40%
5位:精神が安定する 37%
男性に比べて女性は「気持ちが明るくなる」「精神が安定する」といったメンタル面での違いを感じているようです。さらに 「肌の調子が良い」 など、美容への影響も意識している人が多いことがわかります。
では、心身ともに爽快に花粉の時期を乗り切るためには、どのような工夫をするのが有効なのでしょうか?
花粉症の鼻づまりを解消して不眠を改善するコツ
花粉症に悩む人はどんな対策をしていて、これから試してみたいことは何か、などについて見てみましょう。■花粉症の治療に使っている薬は? (複数回答可)
- 病院で処方される内服薬 44%
- 病院で処方される点鼻薬 29%
- 市販の内服薬 29%
- 市販の点鼻薬 29%
■使っている花粉症対策商品は? (内服薬や点鼻薬を除く、複数回答可)
1位:使い捨てマスク 73%
2位:空気清浄機・加湿器 33%
3位:洗眼液・洗眼薬 28%
4位:うがい薬 21%
5位:花粉対策の食品や飲料 20%
やはりマスクが、ダントツで多く使われていました。他にも洗眼液やうがい薬、機能食品など、手軽なものも良く使われているようです。この中では高額な空気清浄機ですが、本当に効果がある機種は限られています。
■花粉症対策として効果があり続けやすいものは? (複数回答可)
- 使い捨てマスク 71%
- 空気清浄機・加湿器 31%
- 洗眼液・洗眼薬 28%
- 鼻洗浄液・鼻洗浄器 17%
- うがい薬 17%
どうせやるなら、手軽で長続きするものを、と思うのが人情。ほぼ上の結果と同じになりましたが、4位に鼻うがいがランクインしました。これも慣れれば、効果的に鼻から花粉を取り除けますね。
■ 寝つきをよくするためにしている工夫は? (複数回答可)
眠る前に薬を飲む 36%
マスクをして眠る 30%
眠る向きを変える 21%
布団を干す回数を減らす 20%
お風呂に長く入る 14%
基本は、マスクをしてなるべく花粉を吸い込まないようにすることと、きちんと薬を飲むことです。また、寝るときの姿勢は仰向けでなく、横向きやうつ伏せで眠ると鼻づまりが軽減し、眠りやすくなることがあります。布団を干した後は、表面を十分に払ったり掃除機をかけたりして、布団についた花粉を部屋に持ち込まない工夫も必要です。お風呂に長く入ると、花粉症でない人も寝つきが良くなります。
■寝つきを良くするために試してみたいものは? (複数回答可)
鼻孔拡張テープを貼る 39%
加湿器を使う 19%
アロマやお香をたく 19%
マスクをして眠る 19%
鼻スティックを使う 18%
詰まった鼻腔を広げるための鼻拡張テープや鼻スティック、さらに効果が期待できるアロマやお香に、人気があるようです。また、睡眠中もマスクをしたり、部屋の湿度を上げて花粉を落としたりして、鼻に入る花粉を減らすのも良さそうですね。
色々な方法を試して自分に合う方法を見つけ、花粉症シーズンもぜひ睡眠の質を保てるように工夫してみてください。花粉症と眠気や、花粉シーズンの快眠法についてさらに知りたい方は、「花粉症で使われる抗ヒスタミン薬…働きと眠気の副作用」「花粉症の鼻づまりで眠れない…ユーカリアロマで対策」もあわせてご覧ください。
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