年末調整/年末調整で所得控除をする

扶養控除等(異動)申告書は何のため?

年末調整時に配布される書類は2種類。扶養控除等(異動)申告書と保険料控除兼配偶者特別控除申告書です。その中の書類のひとつ、扶養控除等(異動)申告書は何のために必要なのでしょうか? その書類に記載ミスがあった場合の不利益とはどのようなものなのでしょうか?

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年末の現況で記載することとなります

年末の現況で記載することとなります

年末調整で配布される2種類の書類

年末調整とは、納税者が確定申告を行うかわりに、勤務先が行ってくれる確定申告の簡易版ととらえておくといいでしょう。この年末調整の時、通常、下記2種類の申告書が勤務先から渡されます。


所得の区分は給与所得と限定されているので、課税所得を算定する前の所得控除を申告するための書類として、上記「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」と「保険料控除申告書兼配偶者特別控除申告書」の2種類の書類が配布されます。会社からこれらの申告書が配布され、一定の記載期間を設けた後、必要に応じて各種控除証明書の書類を添付し、勤務先に提出するという事務手続きになります。

では、この時に提出する扶養控除等(異動)申告書とは、どんな意味があるのでしょうか。また記載が漏れていたり、誤っていたりした場合はどうなってしまうのでしょうか。

扶養控除等(異動)申告書とは

年末調整では、通常の確定申告で対象となる14種類の所得控除のうち、雑損控除・医療費控除・寄附金控除を除いた11種類の所得控除について対応が可能です。なかでも扶養控除等(異動)申告書では、主に扶養控除を中心とした人的控除について記載することとなります。

扶養控除等(異動)申告書で対応可能な所得控除は以下のとおりです。

配偶者控除
合計所得金額が38万円以下の同一生計の配偶者がいる場合、控除を受けられます(詳しくは「配偶者控除って何?」を参照)。

扶養控除
合計所得金額が38万円以下の同一生計の扶養親族がいる場合、控除を受けられます(税制改正により平成23年分の年末調整、確定申告において大幅な廃止・縮小がなされています。詳しくは「年末調整でよく聞く「扶養親族控除」って何?」を参照)。

障害者控除
身体障害者手帳・精神障害者手帳などの交付を受けている一定の状況にある者が年末調整対象者だったり、控除対象配偶者や扶養親族にいる場合、控除が受けられます。

寡婦控除
夫と死別あるいは離婚後に再婚せず、扶養親族がいる場合、控除が受けられます。または夫と死別後に再婚せず、合計所得金額が500万円以下の場合、控除が受けられます。

さらに夫と死別、あるいは離婚後に再婚せず、生計を一にする子がいて、合計所得金額が500万円以下の場合、控除が受けられると特定の寡婦といった取り扱いとなり、控除額が加算されます(詳しくは「実践記入!寡婦控除(寡夫控除)」を参照)。

寡夫控除
妻と死別、あるいは離婚後に再婚せず、生計を一にする子がいて、合計所得金額が500万円以下の場合、控除が受けられます。

勤労学生控除
所得者本人が児童、生徒、学生または訓練生であり、合計所得金額が65万円以下で、給与所得以外の所得金額が10万円以下であれば控除が受けられます。

さらに、扶養控除については学費等がかさむと想定される年齢、つまり19歳以上23歳未満の特定扶養控除(38万円→63万円)については所得控除が加算され、また、70歳以上の老人扶養控除についても所得控除が加算される(38万円→48万円)のですが、なおかつ同居していればさらに所得控除が加算される(48万円→58万円)仕組みとなっています。

また、障害者控除についても、1級または2級と記載されている身体障害者手帳・精神障害者手帳の交付を受けているものは特別障害者といって、所得控除が加算されます。特別障害者と同居していると、特別障害者本来の所得控除加算に加えて、同居していることに基づく加算額が適用されます。

平成23年より、年少扶養控除の廃止や特定扶養控除の縮小といった税制改正がなされています。次のページでは、扶養控除等(異動)申告書の記入時の注意点について紹介します。

更新日:2013年11月14日

(公開日:2008年11月08日)

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