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ぶつかっていないから悪くない?

相手がこちら側によってきたので、避けようとしたら反対側に自分のクルマをぶつけてしまった。さてこんなときは・・・?

平野 敦之

執筆者:平野 敦之

損害保険ガイド

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Iさん(60歳、無職)は自宅への帰り道、クルマを走らせていた。お昼までに帰らなければならないのだが、あまり時間がない。間に合うかどうかぎりぎりのところだ。

Iさんは運転しながら少し悩んでいた「・・・近道するか」。実は自宅へ帰るのには近道がある。あるにはあるのだが道幅が狭い。

Iさんのクルマは四輪駆動のRV車で車幅がある。たまにこの道は使うのだが、対向車がくるとかなり気を使って運転しなければならない。

Iさんは普段はこの道は使わないのだが、なにしろ時間がない。気は進まないが近道を行くことにした。

対向車がこないことを祈りながら運転していると前方からクルマがやってくるのが見えた。


2台すれ違うのができるかどうかの道幅である。すれ違う直前に対向車の目の前に歩行者が狭い路地からでてきた。

「あっ!」

対向車が歩行者を避けようとしてクルマを幾分こちら側に寄せてきた。とっさにブレーキを踏むと同時に反射的にハンドルを左に切ったがとっさのことだったのでハンドルを切りすぎた。

「ガリッガリッ・・・」

Iさんはクルマの左のフロント部分を脇にあった塀に擦ってしまった。対向車のドライバーを睨みつけたが、相手は知らぬ顔。クルマを降りてドアを開けるとすれ違った対向車は足早に走り去ってしまった・・・。

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今回の事例はすれ違う対向車を避けようとしてハンドルを切り、相手とはぶつからなかったものの自分で壁にぶつけてしまったケースです。

この場合相手とぶつかっていませんし、焦っていた自分の運転ミスでもあります。せめて相手に文句を言おうにも相手がどこの誰だかも分かりません。

事例のケースではその後の修理のことには触れていませんが、自分のクルマの修理を保険で直そうとする場合、車両保険の加入が必要です。


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