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「もみじマーク」をお忘れなく

今年6月に施行された改正道路交通法。後席シートベルトの義務化ばかりが話題となりましたが、実は高齢ドライバーにとっては、もうひとつ重要な改正ポイントがありました・・・

執筆者:松本 進午

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今年6月に施行された改正道路交通法。後席シートベルトの義務化ばかりが話題となりましたが、実は高齢ドライバーにとっては、もうひとつ重要な改正ポイントがありました。

今回は敬老の日にちなんで、高齢ドライバーについてのお話です。(前回の記事はコチラ

「もみじマーク」が義務化されました

画像の代替テキスト
「もみじ」には見えませんが・・・(警視庁ウェブサイトより転載)
後期高齢者医療制度導入の影響で、政府に対する風当たりが強まっていたこの6月、改正道路交通法の施行によって、75歳以上の高齢者について「もみじマーク」の標示が義務化されました。

標示義務に違反した場合のペナルティは、

・ 行政処分1点、反則金4,000円

ということになっているのですが、「枯れ葉とは失礼な!」「何で縁取りが黒なんだ!」などなど各方面から不満の声があがり、慌てた(?)警察庁が摘発を1年間見送る方針を発表するなど、関係当局は相当神経を使ったようです。

高齢者の死亡事故が増加しています

もみじマークの標示が義務化された背景には、重大交通事故に占める高齢ドライバーの割合が非常に大きくなっているという問題があります。警察庁の統計によれば、交通死亡事故の発生件数はここ数年減少傾向にあるのですが、高齢者についてはここ数年増加の傾向が続いており、平成19年中の交通事故死者の47.5%は65歳以上の高齢者でした。

このマークの標示については、高齢ドライバーに慎重な運転を求めると同時に、周囲のドライバーに保護義務を課す趣旨から、平成9年の道路交通法改正時に「努力義務」が設けられたのですが、近年の深刻な状況を受けて今回の改正で罰則付きの義務化に踏み切ることになったものです。

ただし、いまだ過半のドライバーが標示していない現状に鑑みて、警察庁は通達で「施行後1年間は取締りを行わず指導にとどめる」としています。

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