海外旅行保険が、生命保険や医療保険、傷害保険、個人賠償とは明らかに違うポイント
海外旅行も今やさまざまなかたちのものがあり多様化しています。色々なかたちで海外旅行を楽しめるようになっている反面、病気やケガがあったり、日本人が事故やトラブルに巻き込まれることも少なくありません。
生損保で加入する生命保険や医療保険、傷害保険、個人賠償とは明らかに違う理由で海外旅行保険だから役に立つことがあります。
もしものときの海外旅行保険が役立つ理由について、この保険ならではの使い勝手など、3つの観点からお話ししていきましょう。
海外旅行の渡航先での高額な医療費に対応する
はじめに1つ目の理由ですが、海外旅行では渡航先によっては高額な医療費がかかります。日本国内のように保険料を提示して3割負担などとならないためです。また日本と違って救急車が有料であったり、入院や手術、その後完治しないので日本に移送する費用・そのとき家族が迎えに来る費用などでは数百万円かかることもあります。
仮に自分が死亡した際には遺体の搬送費用などもかかります。
人によっては日本の保険会社で生命保険や医療保険、傷害保険などに加入しているから大丈夫と思っている人を見かけることがあります。現在こうした保険の多くは契約している保険金額が固定して払われる定額払いになっています。
例えば、入院日額1万円の医療保険に加入していたとして、実際の医療費用が5000円だろうと2万円だろうと支払われるのは1万円(定額)です。海外旅行保険ではこうしたかたちではなく契約した金額(500万円とか1000万円)を上限に実際にかかった費用(実損)を支払う実損払い方式です。
健康保険の効かない高額な医療費用が必要なときに入院日額1万円がついているくらいではとても足りるものではありません。また入院以外の救援者費用などは一般の生命保険や医療保険、傷害保険では負担することができません。
渡航先の医療事情を事前に確認する必要がありますが、医療費が高額な地域ならこうしたことに注意しておいてください。渡航先の医療事情や治安事情は下記で調べられます。
外務省 海外安全ホームページ
海外旅行保険でないと対応できない補償
次に第2の理由ですが、海外旅行だからこその補償もあります。海外旅行保険における主な補償には次のものがあります。- 病気やケガによる死亡・入院等の費用(カラダにかかる補償)
- 第三者に対する賠償事故(損害賠償の補償)
- 身の回りの携行品の事故(携行品の補償)
また一定の事由によって旅行中に途中帰国する場合などでも補償するものがあります。
自分の荷物が届かないというのは病気やケガで入院や手術をすることを考えればまだ軽いトラブルかもしれません。しかし実際に海外旅行に行って荷物が届かなければそれはそれで負担です。
また他にも、最初にお話しした救援者費用などが多額にかかるケースもあります。海外での医療費を実際の損害を支払うというのは重要なポイントです。
万が一のときの対応
第3の理由は事故対応です。最初に高額な医療費がかかることがあるというお話をしましたが、いくら保険で支払いがあるといっても立替払いをしなければならないとなると大変です。提携病院などであれば現金不要のキャッシュレスで治療を受けられること、日本語対応も可能なところもありますので語学が苦手な人にとっては大事な要点です。地域によってこれらの提携病院など差があると思いますので必ず確認しておきましょう。
また損害賠償事故を起こして加害者になった(あるいは当事者に巻き込まれた)場合、賠償事故などは日本で起きても相手があることなので話を進めるのに苦労します。コールセンターなどは24時間無休で対応しているのが一般的なので時差も気にせず相談できます。
ある意味なにかあったときに24時間日本語対応で相談にのってくれるというのが最も重要なことだともいえます。
カード付帯の保険やネット加入など今は海外旅行保険の選択は色々あります。どんなものでもいいでしょうが、自分はもちろん一緒に海外旅行にいく同行者とも保険の手配などをどのようにするか話をしておきましょう。自分が大丈夫でも同行者が無保険で対処できなければ同じです。
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