湯は真っ赤に濁り、足元が見えないので濁り湯ではどこでもそうだが、転びそうになる。写真をたくさん撮ったがどれも良い絵になった。24.3度の鉱泉で含鉄食塩重曹泉である。総計8297mgと等張性の濃い源泉である。
重曹分が多くNa 1988 HCO3 4864mgと全国でも屈指の重曹分である。またこの赤さの原因の鉄分は27mgと療養泉基準に入っているので含鉄となっている。炭酸CO2は503.6mgである。内湯、露天風呂とも加熱掛け流しで素晴らしい使い方である。しかし炭酸味は抜けており、赤褐色、渋エグ味、金気臭となっている。
この温泉には加熱していない源泉浴槽もあった。ここは赤くなる前の新鮮な源泉が入れられ、薄緑褐色で炭酸味も感知できる、そして金気臭よりも弱いが炭酸刺激臭もあり感動した。温泉は小さくても、冷たくても源泉の浴槽があると素晴らしい。赤い加熱掛け流しも評価できるが、この源泉掛け流し浴槽があることで評価がさらに一段上がった。良い温泉になったセンター系施設として記憶に残る温泉であった。
下島温泉 (再訪) ひめしゃがの湯
岐阜県下呂市小坂町落合1656
電話番号:0576-62-3434
日帰り入浴 600円 子供300円
営業時間 10時~21時
定休日 火曜日
下島温泉 ひめしゃがの湯
6 湯屋温泉 (温泉地再訪) 奥田屋
1. 炭酸泉の感触は残る
2. 飲泉場の源泉は強力な炭酸分
3. CO2 1947mg
湯屋温泉は一番最初に行った時にさんざんな目にあって、苦労し記憶に強い温泉地である。いつものごとく温泉宿に入浴を請う。10軒弱の温泉宿に入浴を頼んだか、どこも全く日帰り不可で入浴できなかった記憶である。しかし宿の入口に源泉飲泉場があり、炭酸の効いた温泉であるという印象であった。そこで次回は桃原館に宿泊して入浴した。この頃は今よりも温泉宿があり活気があったが、現在は温泉宿が少なくなり、小さな温泉街になってしまった。
その後分析表の上では日本最高値の7909mgの炭酸含有量を誇る合掌苑に入浴しに行った。しかし源泉は凄い炭酸分で湧出の状況はほとんど気体の炭酸ガスが出ている湯口からたまに源泉が出るという凄い湧出状況であった。すでに無い桃原館も飲泉口は強力な炭酸味で濃い炭酸泉の湧出する温泉地としては日本一であろう。緑褐色の加熱した湯であった。
さて今回は奥の鄙びた木造の宿に訪問したが鍵が閉まっており、手前にある奥田屋に入浴した。エントランスは宿の本館から少し離れており、一面に蔦のからまったコーヒー店のような玄関である。その前に飲泉場があり飲んでみると強い炭酸味である。湯屋本来の炭酸泉であった。湯は含炭酸食塩重曹泉で総計6451mgの源泉で11.4度である。加熱循環であるがオーバーフローも採っており炭酸分は源泉ほどには強くないがしっかりと残っており、体感清涼感を感じた。薄赤褐色、塩エグ味少炭酸味、金気臭と観察した。内湯のみで四角い浴槽と岩組の浴槽が並んでいる。以前男女の浴室であったのを繋げたものと思われる。色と味覚で個性的な温泉である。炭酸ガス(遊離炭酸)の含有量は1947mgでかなりの量である。鉱泉としてはまあまあの使い方で良い温泉であった。
湯屋温泉 (温泉地再訪) 奥田屋
岐阜県下呂市小坂町湯屋572
TEL. 0576-62-3006
日帰り入浴不可
宿泊料 12.600円
※この記事に書かれている情報は2007年時点のものです。ご利用の際には最新情報をご確認ください。
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