2 河内長野炭酸泉
源泉井戸4本発見 うち一番上流から
1本目湧出源泉パイプが水中のため不能
2本目が天然析出物浴槽となり素晴らしい。
炭酸多め、塩味は少ない
3本目 源泉もれなし
4本目 300φほどのフレキシブルパイプで川中に
湧出していたので持ち上げて浴びる、
こちらは炭酸少なめ、変わりに強食塩泉
析出物が溜まった天然浴槽 |
河内長野には含炭酸重曹食塩泉のエルサンティ河内長野荘という温泉があり、以前入浴したことがある。源泉は個性があるのだが、加水のために浴槽の温泉は清澄なものになっていた。また最近、文化財に指定された天見温泉「南天苑」は立派な建築である。以前の話題であるが、炭酸泉が川沿いに湧出しているという情報があり、ずっと課題になっていた。この度やっと行くことができた。発見は困難で、調査を兼ねて聞き込みを始めたが地元でも知っている人は少ない。3軒目の商店で聞いたところ、親切な方でいろいろ古くから地元に住んでいる人に電話を掛けてもらう、しかし結局判らずであった。
適度な天然浴槽 |
「昔は川沿いに自然湧出していたが現在はもうない」とのことである。現在では200メートルほどの井戸を掘り、湧出した炭酸泉から炭酸だけを利用してドライアイスを作っている工場がある。そこで聞いても事務の女性しか居らずに判らない。しかしやっと源泉を1本発見した。真っ赤に錆びた鉄管の井戸があるだけで、配管されて工場まで行っているが川に溢れていなかった。これが上流から3本目の源泉である。しかしその後川沿いに合計4本の井戸を発見した。
強烈な赤い湯 |
一番上流の井戸からは溢れた源泉が川の水中にでており入浴不能であった。しかしステンレスの浴槽が沈んでおり、過去に誰かが利用していたと思われる。2本目は民家の庭を横切って行くので声を掛けて源泉まで降りて行く。ここが素晴らしい状況になっていた。湧出口の直下に、座ると腰くらいの深さで天然析出物浴槽が出来ており、そこから川に源泉が流れ出ていた。温度は無いがはっきりした炭酸泉で適度な塩味や苦味もある。オレンジ色のドロドロした析出物が底に溜まっているが入浴して流れ去ると透明なきれいな源泉になった。炭酸を採取したあとであろうが充分に炭酸分を残し良い源泉である。匂いはほとんどない。
川中大掛け流し |
さきほど発見した3本目の下流にも比較的新しい源泉塔があった。直径300ミリほどの太いフレキシブルパイプで川の水中に流されており持ち上げれば浴びることが出来る。急な崖を川まで下るのとかなり重いパイプを引き上げるのに苦労したがついに打たせ湯のような形で浴びることが出来た。大変であったがこちらの源泉も調査して良かった。泉質がかなり違うのである。パイプを移動した際に濃い赤褐色の析出物が流れ出し有馬温泉のような濃厚な色である。湯量豊富で毎分200リットルほど出ていると推測した。その赤い湯は次第に透明になった。濃い食塩泉で炭酸分は少ない。温度もなく強食塩泉の鉱泉である。苦味も少なく塩分の濃い源泉であった。
※この記事に書かれている情報は2004年7月時点のものです。ご利用の際には最新情報をご確認ください。
*関西周辺特集*