阪神と淡路の温泉その1です。

名湯、有馬温泉を有する阪神地区に行った。この地域は温泉郷ともいえるほど温泉が増えた。銭湯が各自掘削して温泉を入れている。さすがに良い泉脈があるのかどれも良い湯である。また1軒で独自源泉を持っているので湯量豊富である。このため新鮮であるし個性が残るので一般的な温泉地を上回る良い状況になっていて素晴らしい地域であった。有馬系の赤い強食塩泉とモール系の単純泉があり、さらに食塩重曹泉が分布している。


1太陽温泉 
 重曹食塩泉27.5度  総計5939 なかなか濃厚 CO2 329が玄関横の源泉では残っているが浴槽は循環 

大阪の日帰り温泉は、以前廻ったが一部未湯で残っていた温泉。団地の中にスーパー銭湯的な施設があった。入口横に源泉が流されており観察できる。この源泉では重曹塩味のなかに弱いが炭酸分を感知できる。27.5度の含重曹食塩泉でNa 1630 Cl 1480(53%)HCO3 2180(48.4%)と食塩泉であるが重曹とも拮抗している。総計は約6グラムとなかなか濃厚な温泉である。箕面温泉に近いものと連想した。湯は豪快に浴槽から溢れ、滝のように流れているが、これは関西に多い循環方式だと推測した。

2ミリカ千里の湯温泉  
 食塩泉 総計7851 茶褐色濁り、塩苦味多し、少カルキ臭。源泉100%浴槽が良い。50%浴槽もある 鉄Fe4.0が残り赤い湯で7800とは思えない存在感 オーバーフロー

清々とした住宅地の高台にある温泉センター。外観はカラフルな建築で現代的なシンプルなもので好きなタイプである、しかし中は和風で瀟洒に造ってある。施設の雰囲気はこのような温泉センターにしては、落ち着いた良い雰囲気である。湯は等張性に近い食塩泉で赤褐色の有馬温泉を彷彿とさせるものであった。温泉の使い方を明記しており、源泉露天風呂、源泉50%露天風呂、透明な濾過風呂が全てわかるようになっているのは好感した。当然源泉風呂に入るがオーバーフローの半循環だと思われた。しかし湯ははっきりとした個性を表現しており、茶褐色濁り、塩苦味多し、少カルキ臭と観察した。鉄分が4mgであるが源泉のままであれば透明度が無くなるほどに赤くなり、凄い存在感を発揮するので驚きである。街中にある温泉施設としては合格であろう。

3京都桂温泉  仁佐衛門の湯
 25.7度 アル単純泉 総計641 F、重曹、メタ硼酸にて規定 循環

山陰国道の9号線沿いにあるスーパー銭湯風の温泉。大人気で混んでいる。アルカリ性単純泉で透明、無味、無臭(少カルキ臭)であるが弱いつるつるがある。CO3が13.8mg含有されているためと思われる。総計641mgのもの。分析表に重曹泉と書いてあるが重曹で規定ということであろう。

4京都竹の郷温泉  京都エミナース
 42.5度 総計938 つるつるの湯 つるつるで評価した+5 循環

平成14年の4月にオープンした温泉。総計938mgの重曹系アルカリ性単純泉で42.5度の温度は立派である。しかし透明、無味、カルキ臭、循環で残念。しかしつるつるが強く個性的であった。成分的にはNa 247 HCO3 590 CO3 25.8という純粋な重曹系である。42.5度で142リットルの湧出ならば循環しなくともOKと思われるがこのような立派な施設は必ず不必要な循環を行っている。設備設計者によって温泉の使い方が決まってしまう現状があって、その一番大事な給排水の設計者が総じて温泉とは、循環加熱設備を付けなくてはいけないと考えているような画一的設計方法が主流なので、いつも残念だと思う。この状況を意匠設計者も事業主も関与できずに、出来あがってからオープンしてみると循環仕様のプールのような温泉ができあがるという非常に残念な仕組が現時点では多くの現状であると思っている。設計に携わっている私はこれと同様な、どうしようもない状況をすでに何度も経験してきた。実はヌルくても源泉浴槽に人は集まるし、大きな循環カルキ浴槽はほとんど人気が無い事実がもう少し認知され、また広める必要があると思っている。温泉の使い方がわかっていない設計事務所や建設会社が採算から考えた大きさの浴槽をつくり源泉重視していないのが悪いのである。この悪循環を免れるにはオーナーの強い意見がないと難しくなってしまっている。そのためオーナー不在の市町村営や第3セクターの温泉施設は温泉の本来の良さを非常に削減している残念な施設がほとんどである。また掛け流しにすると下水の放流による料金が莫大になり、不経済による制限もあるが、これは単純泉などは影響が少ないので金額の見なおしをする必要があると思われる。さてそうとう脱線したが大資本のダイワロイヤルやかんぽの宿、国民年金施設などの大きな施設では当たり外れが多く、先述の点がいかに認識されているかが、その施設の温泉をプールにしてしまうか本来の良い温泉になるかの重要な違いである。温泉付きリゾートや宿のプロジェクトマネジャーは特に気付いてほしいと願う。