温泉/関西の温泉

リバティ仮設風呂と廃業温泉、温泉センター2題 岸和田の温泉と奈良の温泉(2ページ目)

掛け流しに改修するクアオルトリバティの仮設温泉に入湯した。また奈良、京都県境の笠置で廃業温泉にも入湯。ほか温泉センター2箇所

執筆者:郡司 勇


笠置温泉 笠置館

 
最近、温泉は枯れて真水を沸かしていたことが発覚した。
宿の風情は良い、湯は当然 透明、無味、無臭
笠置館の立派な外観
笠置館の立派な外観


笠置大天光温泉に行くときに木津川の対岸に見えた温泉。木造の古い宿で、立派な造りはこの歴史有る地域では寺院のようである。笠置大天光温泉の調査目的で訪れたが、帰りに一行で入浴しに行った。入り口の唐破風や入母屋の3重に重なる外観は立派なもので、文化財になりそうな造りであった。

笠置館の真水を沸かしていた浴槽
透明、無味、無臭で個性はない



浴室棟は中でも古い造りの棟で外観は古い木造であるが、中は改築され、綺麗なタイル風呂であった。湯は炭酸鉄泉とのことであるが分析表はなく、透明、無味、無臭であった。04年8月のニュースで温泉未利用で温泉を名乗っていたことが発覚、新聞で報告された。





天然温泉 ゆららの湯

ゆららの湯外観
和風温泉センター
茶色濁り、少苦味、金気臭+少カルキ臭 循環


奈良駅の近くに有る立派な造りの日帰り温泉施設。極楽湯のようにお金をかけて立派に造られている。露天風呂のみ温泉で総計1046mgのNaCa―Cl,HCO3泉で32.9度であるが1グラムに近いのでそれぞれの個性は少なく、ほとんど単純泉である。しかし湯量豊富で毎分450リットルとの表示である。内湯は濾過なのか清澄な湯で温泉であるかわからない、しかし露天風呂が鉄分1.6mgが良く出ていて茶色に濁り個性があった。茶色濁り、少苦味、金気臭+少カルキ臭であった。
茶色に濁った源泉浴槽
露天風呂は存在感がある。


パンフレットには当施設の自慢として、「すべての浴槽でオーバーフローをしています。常に新鮮な湯です」と謳っているが、内部の循環は激しく、個性を残している露天風呂でもあまり新鮮味を感じなかった。さらに内湯は透明、無味、無臭で温泉かどうかも不明である。




虹の湯 

虹の湯の外観
夜景

食塩泉 39.8度 除鉄 循環 臭素臭なし

西名阪高速の法隆寺と香芝ICの間に有る温泉。この温泉も立派な設備で、和風数奇屋風の外観と特に高低差のある露天風呂が、滝状に湯が落下する造りでゆららの湯以上に費用を掛けて造られていると思える。滝のように落下した湯は次々と浴槽に入っている。さらに壷風呂や桧風呂など各種の温泉浴槽があり、一般の人にはたいへん好評であろう。特に信楽焼きの壷湯は雰囲気があって良い。

桧風呂の浴槽
透明な湯が残念


湯は39.8度の強食塩泉で総計18440mgの強力な源泉である。鉄(Fe)も14.5mg、臭素(Br)も34.2mgと期待させるが濾過され循環されて透明、塩味、無臭となっていて残念であった。14.5mgの鉄分であれば真っ赤に濁り相当の色と金気臭で個性が出るのであるが、ほとんど綺麗な湯に変えられていた。岩に付着している析出物はほんの少量でこの源泉の濃さからのものではなく、演出のように思える。臭素臭のないのと除鉄循環が残念でこの良い源泉を少しでも生かした浴槽があれば良いと思われる。一般の方には申し分無い施設なのであろうが、源泉が良いと思われるので厳しい書き方になってしまう。




※この記事に書かれている情報は2004年3月時点のものです。ご利用の際には最新情報をご確認ください。


*近畿特集*
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