ニッポンの屋根を見渡して
走る道、それがビーナスライン
白樺湖から霧ヶ峰にかけてが、もっとも展望の広がる区間。ニッコウキスゲの花も草原で満開になる |
ビーナスラインは、長野県中部の蓼科から美ヶ原にかけての山々を結んで走る道。とりあえず地図を広げてみるといい。長野県どころか、ここは本州のほとんどど真ん中。しかも、標高は1500mから2000mと高く、途中には樹木のない草原が広がっていて、文句なしの大展望が味わえるのだ。ちょっと前まで、標高も高いけど料金もバカ高い有料道路として有名だったけれど、3年前についに無料化されている。これは行くっきゃないでしょう。
白樺湖まで登れば
一気に空が広がる
南から走ってみよう。中央道を諏訪ICで降り、R152を白樺湖へ。このあたりも名前はビーナスラインの一部だ。もともとは戦時中に鉄鉱石を運んだ線路のあとでもあり、一部に名残が残されている。僕は結構そういうのが好きなんだけど、まあそれはマニア向けなので置いておこう。
芹が沢から白樺湖方面へ左折し、ヘアピンカーブをいくつか過ぎると(ここは夜には走り屋君が多いので注意)、急に空が開けてくる。標高は1500m、白樺湖の一角だ。
白樺湖からが実質的なビーナスラインの本番。優しい姿の蓼科山を背に、車山の中腹を登っていけば、山々の姿が広がってくる。左側の駐車スペースにクルマを止めて見渡せば、西の八ヶ岳連峰が長いすそ野を見せ、南には屏風のような南アルプスがそそりたっている。その間には、富士山の姿も見えるだろう。