ロンドン/ロンドンのグルメ・レストラン・カフェ

ロンドンでいただく、至福の京会席(2ページ目)

2004年9月のオープンからわずか5ヶ月でミシュランの星を獲得したロンドンの京会席レストラン「Umu」(ウム)。総料理長・久保田一郎さんの創り出す芸術的なお料理と、心意気をご紹介します!

朝霧 まや

執筆者:朝霧 まや

イギリスガイド

本物にこだわった、至福の京会席


先付
会席コースから、先付:柿釜、海老、鳥貝、三つ葉、大徳寺麩、舞茸、胡麻クリーム、松の実 (Photo by Issei Yoshida)

店名の由来は、森羅万象の始まりを意味する「生む」から。芸術的とも言える久保田さんの料理を生み出す原点は、素材です。徹底的に『本物』にこだわって、京料理には欠かせない京野菜は、もちろん京都から直接取り寄せ。また、「ロンドンの硬水では京料理の繊細な味は出せない」と、調理に使う水は日本から空輸しているそうです。 

八寸
八寸:鮟鱇(アンコウ)味噌漬け、焼き鯖菊花寿司、焼き栗、菊菜占地浸し、筆生姜、松葉そば。画像クリックで拡大します
メニューの中心となる会席コースは、純粋な京料理。季節感を大切に、メニューは毎月変わります。11月は柿や栗、松茸、カボチャなど、秋らしい食材をふんだんに使ったお料理が揃っています。

見た目に美しく、お料理でここまで季節感を表現できるのは、日本料理ならでは。繊細な職人の技が光ります。

お造り
造り:ランゴスチン、鮪、鱸。添えられた牡丹は京人参です。画像クリックで拡大します
会席コースは、9品の「クラシック会席」60ポンド(約8400円)から、10品の「京都会席」135ポンド(約1万8900円)まで、6種類。そして一品料理のメニューには、日本料理だけでなく、フランスのミシュラン星つきレストランで修行を積んだ久保田さんが創り出す、和洋の粋を結集した創作和食も。

取材の際にお会いした広報担当者さんは「久保田さんは、アーティスト」と表現していましたが、ひとつひとつ丁寧に作られるお料理は、まさに芸術作品です。

Umuでのひとときは、「食の芸術」を堪能できる至福体験なのです。


初心者はランチから

決して安くはないお値段にもかかわらず、ディナーは連日予約で満席のUmuですが、ランチなら比較的気軽に体験できます。もちろん、事前に予約はできればしておいたほうが安心ですが、当日に思い立って電話しても、ラッキーなら席が確保できる可能性も。

お食事も、ランチ・タイムだけのお得なセット・メニュー、半月御膳(Hangetsu set lunch)が用意されていて、気軽にUmuのお料理を体験してみたい人にはピッタリです。メニューは精進揚げ御膳(21ポンド=約2940円)から和牛御膳(45ポンド=約6300円)まで7種。それぞれ前菜とお吸い物、デザートは好みのものを選べるようになっています。

ランチ、ディナーともにビジネスでの利用も多いようですが、ここはやはり、プライベートで利用したいお店です。ビジネスの話なんてしていたら、せっかくのお料理が堪能できませんものね。「リラックスして、お料理を味わうことだけに集中したい!」と、ひしひし実感したお店です。

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