注)この記事は、第1部「エアーズロックに登るということ」から始まると2部に分かれています。ここ(=第2部)からご覧になった方は、最初の第1部からどうぞ!
よ~く知られているのに、以外と知らないウルル=エアーズロックのこと。「なんで、ウルルと言ったり、エアーズロックと言ったりするの?」「登れるって聞いたけど?」「アボリジニの聖地って何?」と、様々な質問もたくさんいただきます。そこで、意外な(?)ウルルの素顔や観光のポイント等をコンパクトにまとめてみました!
ウルル=エアーズロック完璧ガイド・メニュー |
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■ウルル=エアーズロックに登るということ …「ウルルに登らないでください」という掲示板が問いかけること ■アボリジニの聖地としてのウルル …なぜ聖地なの?を考えてみる |
■なぜ、"エアーズロック"だったり"ウルル"だったりするの? …それは勝手につけた人がいるから!? ■世界遺産としてのウルル-カタジュタ国立公園 …世界でたった24カ所しかない複合遺産のひとつ |
■ウルル観光の極意[Q&A] Q. 行き時はいつ頃? Q. 写真を撮っちゃいけないってホント? Q. 登らないとしたら、何をしたらいい? Q. とにかく安くウルル観光をするには? Q. ウルル周辺の気候や服装は? |
上空から見ると意外といびつな形のウルル |
なぜ、"エアーズロック"だったり"ウルル"だったりするの?
有名な世界最大の一枚岩は、太古の昔から、そこに暮らす人々から"ウルル"と呼ばれていました。では、なぜ"エアーズロック"とも言うの?と疑問に思った人も多いはず。
それは、以前にも書きましたが、オーストラリアに西洋人が入植し、当時内陸の未開の地だった中央部のレッドセンターを調査せよ!という命令が下り、1873年にウイリアム・ゴスという探検家が調査。その際に、この巨大な岩、つまりウルルを見つけ、当時彼の探検隊を派遣した(後の)南オーストラリア州知事ヘンリー・エアーズ卿の名にちなんで、『エアーズ・ロック』と名づけた…という経緯(いきさつ)で、これまで長い間『エアーズ・ロック』と呼ばれてきました。
つまり、巨大岩が元々その地に暮らす人々に何と呼ばれていたかなど、どーでもいい西洋人が勝手につけた名前が『エアーズロック』だった…というわけです(笑)。その後、ウルルと再び呼ばれるようになるまでの経緯と詳細については、こちらで。
※一般的にはまだ『エアーズロック』の方が認知されているようなので、このサイトでもタイトル等では『エアーズロック』を使っていますが、できるかぎり記事内では『ウルル』に統一していきたいと思っています。
「たくさんの頭」という意味のカタジュタ=マウント・オルガ |
世界遺産としてのウルル-カタジュタ国立公園
1987年に自然と文化の両方が認められ、世界でたった24カ所しかない複合遺産として登録。1994年にも保護エリア等を広げて追加登録され、現在に至っています。意外(?)なことに、オーストラリアの世界遺産としては、真っ先に登録されてもよさそうな感じですが、実は6番目の登録(一番はグレート・バリア・リーフとカカドゥ国立公園で1981年に同時登録)。
ウルル-カタ・ジュタ国立公園の登録カテゴリーは、自然遺産 (v) (vi); 文化遺産 (ii) (iii)
この遺産の登録基準、重要性については以下の通り。
ユネスコ文化遺産への登録基準 by UNESCO世界遺産委員会 自然遺産 (v)ある文化(または複数の文化)を特徴づけるような人類の伝統的集落や土地利用の優れた 例であること。特に抗しきれない歴史の流れによってその存続が危うくなっている場合。 (vi)顕著で普遍的な価値をもつ出来事、生きた伝統、思想、信仰、芸術的作品、 あるいは文学的作品と直接または実質的関連があること。(極めて例外的な場合で、かつ他の基準と関連している場合のみ適用) 文化遺産 (ii)陸上、淡水域、沿岸・海洋生態系、動・植物群集の進化や発展において、 進行しつつある重要な生態学的・生物学的過程を代表する顕著な例であること。 (iii)ひときわ優れた自然美および美的要素をもった自然現象、あるいは地域を含むこと。 |
ウルルは"エアーズロック"、カタジュタは"マウント・オルガ(オルガズ)"のことで、この両方を合わせたこのエリア全体が国立公園に指定されており、また世界遺産として登録されています。また、カタジュタ=マウント・オルガ(オルガズ)といえば、『風の谷のナウシカ』の舞台になったと噂の地でもあります♪