場所がわかりにくいイタリアの警察署
カラビニエーリはこんな格好をしている人です。ポリツィアは薄いブルーの制服 |
と、ガイドブックにはあります。しかし、イタリアには、日本ではそこら中で見かける「交番」がありません。さらりと「警察に・・・」と言われても、いったいどこに行ったらいいのやら?そんなフォローを再度体験談で、どうぞ。
翌日、近くの警察はどこにあるのか?を調べることから始まりました。
紛失・盗難の際、頼りになるイタリアの警察には二つのカテゴリーがあります。それは、カラビニエーリCarabinieriとポリツィアPolizia。カラビニエーリは軍隊所属、ポリツィアは国に所属した警察ですが、この手のトラブルに対しては、どちらも対応してくれますので、近くて便利な方を選べばよいのです。
また、ポリツィアがいる場所には、クエストゥーラQuesturaとコミッサリアートCommissariatoがあります。前者はその都市の中央警察署、後者は地域警察署です。中央警察署は24時間対応しますが、地域警察署は時間が決まっているため、場合によっては閉まっている場合もあります(が、たいていは夜間や時間外勤務の署員がいるはず)。
つまり、ガイドブックなどでは一言で「警察に届け出る」とありますが、それには、この上記の3つの場所のどこかのことをさしているわけですね。
地方都市ではさらに警察探しが難しい?!
私がそのときいたのは、シチリア州の州都パレルモ。一番近いのは、Piazza Marina(マリーナ広場)にあるカラビニエーリとのことだったので、早速その場所に訪ねてみました。小さな建物の正面に「カラビニエーリ」の表示がありましたが、扉は固くかたーく閉まっていました。時はお昼13時ごろ。…まさか、警察までお昼休みで閉まるのか?!と驚きつつよく見ると、「お急ぎの方はコチラのブザーを」とあります。
そこでブザーを押してみると・・・シーン・・・。もう一度押してみても反応がなく、あきらめて立ち去ろうとすると、上方から人の声。広場に面した正面2階のバルコニーにカラビニエーリの姿が現れました。
カラビニエーリ(以下カ)「何?」
岩「クレジットカード無くしたんで、その証明書を」
カ「旅行者?」
岩「そうですけど・・・」
カ「じゃあ、外国人担当のいる警察署に行って。」
岩「はぁ?なんでここでできないの?」
カ「担当者がお昼ご飯に出かけちゃったから」
イタリアでは往々にしてこんな理由で「たらいまわし」にされることがあります(苦笑)。本来であれば、カラビニエーリでも証明書の発行はしてくれるはず。ガイド岩田は以前、携帯電話を盗まれたときカラビニエーリで発行してもらいましたから。
仕方がないので、警察(コミッサリアート)の場所を教えてもらい、そちらに向かいます。その場所から徒歩3分とのこと。…本当でしょうか…。
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