イタリア/イタリアのグルメ・ワイン・レストラン

パスタをすするのはNG?イタリアの食事マナー

イタリア現地のレストランで、パスタ・スパゲティを食べるときに「すする」のはNG? 身近なイタリア料理だけに、実は意外と知られていない食事中のマナー。ほかにも、1つの料理を2人でシェアするのはOKかなど、現地で使える食事マナーを解説します。

岩田 デノーラ 砂和子

執筆者:岩田 デノーラ 砂和子

イタリアガイド

知っておきたいイタリアの基本的な食事マナー

イタリアのレストランでの食事マナーとは

本場のマナーを知っておけば気持ちにも余裕がでるはず


もはや日本の暮らしの中でも身近なイタリア料理。だからこそ、知ってるようで知らないイタリア料理のマナーもあるかもしれません。読者の方々から寄せられたご質問をベースに、現地で使える本場のマナーをご紹介!

<目次>  

パスタをすするのはNG?  

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食べにくいパスタやトマトソースなど飛び散りが気になるなら、スプーンを使うイタリア人も多い


絶対にNGです。「そんなこと知ってるよ」と言いたくなる方が多いかもしれませんが…麺類=すするものとDNAレベルに組み込まれている我ら日本人。ついつい…気づかないうちにすすっちゃってる?!なんてことが無きにしも非ずです。

勢い良くすすらなくても、ススッくらいは結構あるある…。おしゃべりの声は異常にうるさいくせに、そんな小さな音にビビッドに反応するイタリア人もいます。

ロング系パスタはクルクルっとフォークに絡めて、一口で!いろんなことがゆるいイタリアですが、これだけは絶対NG。ご注意を!

また、お皿を手に持って食べるのもNGです。和食のように持つことはしません。
 

食後にカプチーノって変ですか?

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グラッパ、アマーロ、リモンチェッロなどなど食後酒にも挑戦しては?

 
食後にコーヒーを飲みたいけど、エスプレッソだと量も少ないし、飲んだ気がしない。なんて声をよく聞きます。


ミルク入りコーヒーのつもりでカプチーノを頼むケースがよくありますが、
イタリアではカプチーノは朝の飲み物のイメージ。スチームミルクをたっぷり加えるカプチーノは「消化に良くない」と食後に頼む人はほぼいません。

イタリア人から見るとちょっと不思議な感じがしないでもないそう。

食後の飲み物は、カッフェ(エスプレッソ)やティサーナ(ハーブティー)などが一般的。多め&薄めコーヒーが欲しいときは、カッフェ・アメリカーノ(エスプレッソ+お湯)、ミルクっぽさが欲しい場合は、カッフェ・マッキアート(エスプレッソ+ちょこっとスチームミルク)などもあります。

夕食後なら、食後酒(アマーロやリモンチェッロ、グラッパなど)も消化を助けてくれるのでオススメです。夕食後のコーヒーなら、カッフェ・デカフェイナート(カフェインレスのエスプレッソ)なんて選択も(※用意がないお店もあります)。
 

イタリアのレストランでは、ワインは女性が注いでもいいの?

イタリアでは、ワインは男性が注ぐもの。ソムリエがいるなら、お任せする場合が多くなりますが、男女同席のテーブルで女性がお酌することは、ほぼありません。「テーブルで女性がボトルに触ることはない」とまで言い切るイタリア人男性もいるくらい……。それはなぜでしょう?重いから?

ワインのみならず水もビールも、男性が注いだ方がスマート。イタリアでは、ぜひ”気の利く男性”を楽しんでください。

ついでに…食事を取り分ける必要が生じたら? それも男性のお仕事です。というか、誰が取り分けてもOKですが、男女二人のカップルだったら男性が取り分けている方がカッコイイイメージです。
 

イタリア料理は量が多そう……料理を2人で分けたい!

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盛り方にもこだわったお料理では難しいけど、気楽な店ならシェアもOK


美しく盛られた料理が出るようなレストランの場合は、”デコレーションも料理のうち”のため、分けること自体に無理がありますが、トラットリアなど気楽な店ならシェアはぜんぜんOKです。イタリア人もやってます。

でも、自分の料理が乗っているお皿に、別の料理を乗せる……のは見た目以前に味が混ざってまずそうだから、ちょっとNG。オーダー時に「この料理は、2人で分けます」と小皿を用意してもらうか、途中で小皿を追加するのがベストです。

>>>イタリア語でオーダーしたり、小皿を頼んだり…現地で使えるイタリア語会話が盛りだくさん!トラットリアのイタリア語
 

あまりお腹が空いてないんだけど、一皿だけ頼んでもOK?

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少しだけ食べたいならエノテカでおつまみ&ワインの選択も


イタリア料理の基本フルコースは、前菜→プリモ→セコンド(+コントルノ)→デザート。イタリア人でも毎日フルコース料理は食べません。

前菜+プリモ、前菜+セコンド、ランチならプリモだけ、セコンドだけの場合も多いもの。

店の雰囲気や時間帯によっては、1人1品+ワインでも大丈夫。混んでいる時間帯に、1皿だけで長居はちょっとNG。お店も困っちゃうのでやめましょう。これは日本でも同じですね。 
 

イタリアのレストランでの「チップ」のマナーは?

イタリアのチップは義務ではなく任意。でも、置いていくのがデフォルトです。

チップの相場に決まりもないですが、1人あたりの料金が30~60ユーロのトラットリアやレストランなら、1人1~2ユーロ程度。1人あたりが100ユーロを超えるクラスのリストランテなら、料金の5%くらいが目安でしょうか。

カードで支払いの際は、食事代金はカードで。チップは現金でテーブルかお勘定用のお皿に置きます。チップ料金を明細に書き込むこともあります。

ちなみに、サービスがいまひとつだったと思ったら、もちろん置いていかなくても大丈夫です。 
 

イタリアでの食事中の最大のマナー違反は、これ!

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美味しい食事を思いっきり楽しむのがイタリア流


それは、食事中に楽しまないこと。

イタリアでの食事における最大級なマナー違反です。 いろんなことがゆるいイタリアですが、何が大事って……いつでも思い切り楽しむこと。

<イタリアでのお食事マナーまとめ>

テーブルでは姿勢良く、パスタはすすらず、女性に優しく、シェアするときはお皿の盛りを美しく……徹底的に食べて飲んでおしゃべりしたら、食後酒を飲んでスッキリして、カッコよくチップを置いて、笑顔でグラッツェ!と挨拶しながら出て行けば、完璧(笑)。どうぞ楽しいひと時を!


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