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不法滞在の不安と楽しみ NY不法滞在者インタビュー

不法滞在するために語学力は?NYに不法滞在してまで住んでて何が楽しいの?将来に対する不安は?など核心にふれるインタビュー。

執筆者:溝口 弘恵


※注・・・この記事は不法滞在を奨励してるものではありません。

NY不法滞在者インタビュー<前編> に続いて、今回は不法滞在を始めた時の語学力、NYの魅力、将来に対する不安などを語ってもらった。



不法滞在をすることに不安はあるの?


彼女の場合、アメリカには一般の観光客同様にノービザ(アメリカヘの入国に際し、90日以内の商用または観光目的の滞在であればビザは不要。)で入国してる。90日を過ぎると不法滞在ってことになるから、万が一INS(米国移民帰化局) にバレたら強制送還されたりするという不安もあるわけだ。INSに隠れて生活するって大変そうだけど。

「90日が過ぎたとき、ああ~、あたしもこれで不法滞在者かと思ったけど、そんなに落ち込んだりはしなかった。

自分の周りには、たくさん不法滞在者の友達がいて、みんな普通に生活をしていたんだもん。最初にお世話になった友達は『どうするの?』とすごく心配してくれたけれど『なんとでもなるさ』って感じだった。

実際仕事だってあったし、生活できて、貯金もできて、何の不満も不便もなかった。合法者とどう違うのかって感じ。税金払わなくって楽しく生活してるのは、なんか申し訳ないというのか・・・。それでも日本になんて絶対帰れない!って思ったな。こんなに楽で楽しい生活ってないじゃない。罪の意識なんてまったく無いよ。

不安になってきたのは、やはりテロ以降かな。景気が悪くなって稼ぎも悪くなったし、台湾人のアパートからは訳あって追い出されるし、移民法がきつくなって不法滞在者の取り締まりが強化されるという噂もあって。

私はすごくNYが好きだから、日本に帰れないことに対して不満はない、ただし旅行が好きなので他の国へ行ってNYに帰って来れないことになるのは不満。とはいえ、アメリカは広いから国内旅行すればいいわけで。とにかく強制送還にだけは、あいたくない。」

私もそうだったが、誰しもNYに住みはじめた当初って、生活にも慣れてないし、斬新で楽しいばかりの時が過ぎていく。それでも数年たつと生活にもなれて、自分を冷静にかえりみる時間ができたりする。そんな時に彼女は何を感じたのだろう?
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